更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2023年7月27日 (木)

証拠がないと不貞行為の慰謝料請求はできない?

証拠がないと不貞行為の慰謝料請求はできない? 証拠がないと不貞行為の慰謝料請求はできない?

サマリー

「証拠がないと不貞行為の慰謝料請求はできない?」について、証拠としての有効性や集め方、注意点を弁護士が分かりやすく解説します。

不貞行為を立証する直接的な証拠がない場合はどうすればいい?

ここでは、不貞行為の存在を直接的に証明する証拠がない場合にはどうすればいいか、解説します。

通常、不貞行為は密室で行われるため、不貞行為の存在を直接的に証明しうる性行為を撮影した写真や動画が確保されているケースは、ほとんどありません。

そのため、裁判では性交渉があったことを推認させる証拠によって、間接的に不貞行為の存在を証明するのが一般的です。

具体的には、肉体関係があったことを推認させる下記のような証拠が必要です。

  • ラブホテルに出入りする写真
  • ラブホテルを利用した領収書
  • 肉体関係を思わせるメールやLINEなどのやりとり
  • 不貞行為を認めた配偶者または不倫相手との会話の音源

写真は配偶者と不倫相手の顔がはっきりうつっているものでなければいけません。ラブホテルの領収書は不貞の事実を推認させる証拠として強いものですが、ビジネスホテルの領収書だけでは、不貞の事実を推認させる証拠として認められない場合があるため、不倫相手が同行して同じ部屋に泊まったことが分かる証拠と組み合わせる工夫などが必要です。

メールやLINEのやりとりも、肉体関係をうかがえるものでなければ証拠として認められない可能性が高いです。

不貞行為を疑わせる証拠がない場合は、慰謝料請求はできない?

ここでは、不貞行為を疑う証拠がない場合、慰謝料請求ができないのか、解説します。

交渉段階では証拠の提示は必須ではない

配偶者や不倫相手と話し合いをする段階では、証拠の提示は必須ではありません。

相手が不貞行為の事実を認めれば、慰謝料を獲得できる可能性があります。

他方、配偶者や不倫相手が不貞行為を認めなければ、自らが配偶者と不倫相手との間の不貞行為の存在及びその内容を立証しなければなりません。

裁判では証拠がなければ、慰謝料は認められにくい

裁判になった場合は、不貞行為の存在を推認させる証拠を提出できなければ慰謝料請求が認められる可能性は低いです。裁判所は、当事者双方の主張とそれを基礎づける証拠から判決を出します。

そのため、不貞行為の存在を強く推認させる証拠の存在は重要です。

決定的な証拠がなくても複数の証拠を組み合わせて立証できることもある

不貞行為の決定的な証拠がないからといって諦めることはありません。単独では不貞行為の存在を決定づけるのが難しくても、下記のような複数の証拠を組み合わせることで、不貞行為の事実を立証できることもあります。

  • 不貞行為の存在をうかがわせるメモやスケジュール
  • 不倫相手からもらったプレゼント
  • ラブホテルなどの領収書やポイントカード
  • パソコン上の検索履歴
  • カーナビの履歴
  • クレジットカードの明細

不貞行為がなくても慰謝料請求できるケースとは

不貞行為がなくても慰謝料請求ができることがあります。

肉体関係がなくても、社会通念上で許される範囲を超える行為や、夫婦関係の平穏を侵害する行為があったと認められると、不法行為が成立する可能性があるからです。

例えば、キスをしていた、不倫相手に高額なプレゼントを繰り返していた、頻繁に深夜に密会していたなどがあげられます。

不貞行為の証拠が全くない場合はどうすればいい?

ここでは、不貞行為の証拠が全くない場合はどうすればいいかについて解説します。

自分自身で証拠を集める

配偶者や不倫相手を尾行する、スマホをチェックするなど、自分自身で証拠を集める方法があります。しかし、時間と労力を使う上に、配偶者や不倫相手に気付かれてしまうと、努力が無駄になります。また、証拠をつかもうと夢中になるあまり、違法な手段に及び、トラブルが生じる可能性もあります。

探偵会社や興信所を使う

尾行や証拠集めのプロである探偵会社や興信所を使う方法があります。確実な証拠が手に入る一方で、依頼をするには高額な料金が必要です。

弁護士に相談する

弁護士に相談すれば、手元にある証拠で不貞行為の存在を証明できるのか、どのような証拠が有効か、証拠集めではどんな点に注意しなければならないかなど、的確なアドバイスが受けられます。

決定的な証拠はなくても、不貞行為の存在を疑う有力な証拠がある場合は、弁護士に相談することで解決策を見出せるでしょう。

まとめ

配偶者の浮気を疑っているが証拠がない場合、どのように対処したらいいのか悩みます。自分で証拠を集めたり、探偵会社や興信所に依頼したりする方法もありますが、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士は、現在手元にある証拠で法的にどのようなことができるか、どのようなものが不貞行為の証拠として有効か、証拠の収集時にはどのような点に注意すべきかなどについて的確なアドバイスができます。

ネクスパート法律事務所には、不倫問題や離婚案件を多数手がけている弁護士がいますので、ぜひご相談ください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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