技能実習の監理団体とは?
監理団体の役割と業務内容
監理団体は、外国人技能実習制度の下で実習生を受け入れる企業(実習実施者)をサポートし、適正な監理を行うための非営利団体です。具体的には、以下の役割を担います。
- 実習実施者(企業)の監査
- 技能実習計画の策定・実施支援
- 実習生の生活支援や労働環境の確認
また、監理団体は「特定監理団体」と「一般監理団体」に区分され、活動範囲や監理の内容に一定の違いがあります。
法務デューデリジェンス(法務DD)の重要性
監理団体のM&Aにおいては、法務デューデリジェンスが極めて重要です。法務DDを通じて、買収後に法的リスクが顕在化しないよう、以下のポイントを中心に確認する必要があります。
監理団体の許認可
監理団体は、法務省および厚生労働省から「監理団体許可」を受けて運営されています。そして、管理団体には、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)に基づき、厳格な運営基準が課されており、過去における不正行為や法令違反が発覚すると、M&A後の事業運営に深刻な支障が生じる可能性があります。
特に、監査・報告義務の履行(過去の監査状況や報告書が適切に作成・提出されているか)、外国政府認定送出機関との団体監理型技能実習の申込みの取次ぎに関する契約の有無、技能実習計画の作成・届出及び技能実習の監査義務の履行、監査報告書の作成・提出の有無等の許認可に影響を及ぼし得る事情について確認する必要があります。
中小企業等協同組合法の適合性
監理団体については、中小企業等協同組合法(中協法)上の協同組合に該当し、各種の規制を受ける場合があります。
特に中協法の定めにより、組合員の所在地や業種が限定される場合、買収後に組合員となることができないリスクや、買収後の事業拡張が制約を受けるリスク等があります。このような場合、買収スキームの変更や、運営方針の変更が必要になることがあります。
その他について
以上は、管理団体の法務DDを行うに当たり特有の問題点にはなりますが、その他にも多数の法的問題点の調査が必要となります。例えば、未払い残業代については、過去3年分の賃金台帳や勤務記録を調査する必要があり、また、個人情報保護法上の遵守状況を確認するため、実習生の個人情報管理体制やプライバシーポリシーの有無等のチェックも重要なポイントです。
法務DDの結果を反映した契約書作成のポイント
法務DDで発見されたリスクは、最終的な契約書に特別補償条項として反映し、法的保護を図る必要があります。また、監理団体においては、理事の交代等の手続きが複雑で、かかる手続きの履践をクロージング条件にする等の考慮を要します。
弁護士が提供するサポート内容
監理団体のM&Aにおいて、法的リスクを最小限に抑えるため、弁護士が以下のサポートを提供します。
なお、必要となる書類はスキームにより異なります。以下はあくまで一例です。
- 法務デューデリジェンス(法務DD)の実施
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許認可・育成就労制度移行調査
監理団体許可・登録支援機関許可・有料職業紹介事業許可の継続充足状況、行政処分・指導歴等の確認。 -
組織・重要契約・労務に関する調査
定款・規約・総会議事録、組合員契約、海外送出機関契約、賃貸借契約、COC条項、キーマン雇用契約、未払残業代リスク、関連会社の有無及び実質的支配関係の確認。 -
コンプライアンス・訴訟紛争調査
入管法・技能実習法・出入国管理法等の関連法令遵守状況等、過去・現在・予見される訴訟・紛争、行政上の不利益処分の有無を確認。
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許認可・育成就労制度移行調査
- 契約書の作成およびレビュー
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法務DDの結果を反映し、リスクをカバーする以下の契約条項・書面を策定します。
- 持分譲渡契約書
- 理事退任・選任に係る総会決議書(議事録)案
- 組合員加入・脱退の手続書面
- キーマン継続就労誓約書
- 決済設計
- 表明保証・特別補償条項のドラフト・交渉
まとめ
監理団体のM&Aは、許認可や法令遵守の確認を怠ると、買収後に多大なトラブルを招く可能性があります。弊所では、監理団体のM&Aにおける法務DDから契約書作成まで一貫してサポートを行います。初回相談を無料で受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。