更新日:2022年10月20日 (木)

公開日:2022年7月12日 (火)

発信者情報開示請求とは?発信者特定前・特定後の手続きを徹底解説!

発信者情報開示請求とは?発信者特定前・特定後の手続きを徹底解説! 発信者情報開示請求とは?発信者特定前・特定後の手続きを徹底解説!

サマリー

インターネット上で誹謗中傷や名誉棄損を受けた場合、被害を受けた人はどのような手続きがとれるのでしょうか。

悪質な誹謗中傷・名誉毀損などに対して、慰謝料等の損害賠償等を請求するためには、個人や企業の権利を侵害する情報を発信した人物(発信者)を特定する必要があります。

発信者の特定のために必要となるのが発信者情報開示請求という手続きです。

ここでは、発信者情報開示請求について、以下のとおり解説します。

発信者情報開示請求とは
発信者情報開示請求の要件
発信者情報開示請求の流れ
発信者情報開示請求で発信者が特定されるまでの期間や費用は?
発信者情報開示請求による発信者の特定後の手続き
発信者情報開示請求は自分でできる?自分でするのが難しい理由

インターネット上で誹謗中傷等の被害を受けた方は、ぜひご参考になさってください。

発信者情報開示請求とは

ここでは、発信者情報開示請求の概要について解説します。

発信者情報開示請求とは、インターネット上で特定の個人や企業の名誉を侵害する情報が発信された場合に、発信者の住所氏名等の情報を保有するプロバイダに対して、発信者情報の開示を請求する手続きです。

インターネット上で自己の権利を侵害する情報が発信された場合、当該情報の発信者が誰であるかを特定できなければ、損害賠償請求など被害回復のための措置をとれません。

他人の権利を侵害するような情報を発信しても、全く責任が問われない状態では、ネットワーク社会の健全な発展を阻害することになりかねないことから、2001年にプロバイダ責任法が制定されました。

プロバイダ責任法は、インターネット上の匿名発信について、権利侵害を受けた被害者が、プロバイダに発信者情報の開示を請求する制度を創設的に認めるものです。

なお、プロバイダ責任法の正式名称は、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律です。

発信者情報開示請求の要件

ここでは、発信者情報開示請求の要件を解説します。

プロバイダ責任法4条1項が定める発信者情報開示請求の要件は、以下のとおりです。

  • 特定電気通信による情報の流通がなされた場合であること
  • 当該情報の流通によって自己の権利が侵害されたことが明白であること
  • 発信者情報の開示を受ける正当な理由が存在すること
  • 発信者情報の開示を求める相手が開示関係役務提供者であること
  • 開示を求める情報が発信者情報に該当すること
  • 発信者情報を開示関係役務提供者が保有していること

ひとつずつ説明します。

特定電気通信による情報の流通がなされた場合であること

特定電気通信とは、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信と定義されています。

具体的には、以下のようなインターネット上のウェブサイトで行う情報発信を意味します。

  • ウェブページ
  • 電子掲示板
  • 口コミサイト
  • ソーシャルネットワークサービス(SNS)
  • ブログ
  • インターネット放送

電子メールや一斉送信のメールマガジンによる情報発信は、送受信が一対一で行われるため、不特定の要件を欠き特定電気通信に該当しません。このため、現行法では、電子メールを用いた権利侵害については発信者を特定することが困難です。

当該情報の流通によって自己の権利が侵害されたことが明白であること

発信者情報開示請求は、インターネット上の情報発信によって自己の権利が侵害されただけでなく、権利を侵害されたこと(違法性)が明らかでなければなりません。

個人や企業の信用・名誉を毀損する情報発信であっても、その発信の重要な部分が真実であり、公共性・公益性があれば違法性がない(違法性阻却事由がある)として正当化される可能性があります。

発信者情報開示請求においては、情報発信によって権利侵害を受けた側が、違法性阻却事由をうかがわせる事情がないことを主張立証しなければなりません

発信者情報の開示を受ける正当な理由が存在すること

開示請求者が発信者情報を取得することについて、合理的な必要性がなければなりません。

合理的な必要性には、情報を開示される発信者側が受ける不利益を考慮したうえで、情報開示を行うことが相当であるという意味を含みます。

正当な理由が認められる具体例は、以下のとおりです。

  • 発信者に対して削除請求を行うため
  • 発信者に対して民事上の損害賠償請求を行うため
  • 謝罪広告などの名誉回復措置をとるため
  • 刑事告訴のため

したがって、私的制裁など不当な目的のために開示を受けようとする場合は、正当な理由が認められません。

発信者情報の開示を求める相手が開示関係役務提供者であること

プロバイダ責任制限法では、特定電気通信を用いて電気通信役務を提供する者を特定電気通信役務提供者と定義しています。発信者情報開示請求の対象となる通信に用いられた特定電気通信設備を管理する特定電気通信役務提供者が開示関係役務提供者に該当します。

開示関係役務提供者に該当する者の具体例は、以下のとおりです。

  • サーバーを提供している者
  • 電子掲示板を管理している者
  • インターネットサービスプロバイダ
  • インターネットへの接続サービスだけを提供する経由プロバイダ

開示関係役務提供者について営利性は要求されていないため、通信事業を営む事業者以外にも、次のような団体等が開示関係役務提供者となる場合があります。

  • 従業員のためにインターネット通信設備を設置して利用させている企業
  • 大学
  • 地方公共団体
  • 趣味として電子掲示板を開示している個人

開示を求める情報が発信者情報に該当すること

発信者情報として開示で認められる情報は、総務省令で列挙されたものに限られます。

開示関係役務提供者が把握している発信者情報に関する情報には、クレジットカード番号や銀行口座番号などが含まれるケースもあるため、これらの情報がすべて発信者情報開示請求によって開示されると、プライバシーとの関係で問題となるからです。

発信者情報とは

総務省令で認められている発信者情報は、以下のとおりです。

  • 発信者その他侵害情報の送信に係る者の氏名または名称
  • 発信者その他侵害情報の送信に係る者の住所
  • 発信者の電話番号
  • 発信者の電子メールアドレス
  • 侵害情報に係るIPアドレスおよびポート番号
  • 侵害情報に係る携帯電話端末等からのインターネット接続サービス利用者識別符号
  • 侵害情報に係るSIMカード識別番号
  • 侵害情報が送信された年月日および時刻

発信者情報を開示関係役務提供者が保有していること

発信者情報開示対象となる情報は、開示関係役務提供者が保有するものでなくてはなりません。

保有とは、開示関係役務提供者が開示する権限を有するという意味です。開示を行う権限があれば、第三者に委託して情報管理を行っている場合なども含まれます。

発信者情報開示請求の流れ

ここでは、発信者情報開示請求の流れについて解説します。

発信者情報開示請求の大まかな流れは以下のとおりです。

  • 誹謗中傷の証拠資料や必要書類の準備
  • 削除請求前の証拠保全
  • サイト管理者等に対する請求
  • (拒否された場合は)サイト管理者等に対する仮処分
  • IPアドレスからプロバイダを特定
  • アクセスプロバイダに対する発信者情報消去禁止請求
  • アクセスプロバイダに対する発信者情報開示請求訴訟
  • 発信者情報(住所・氏名)の取得

ひとつずつ説明します。

誹謗中傷の証拠資料や必要書類の準備

ウェブサイト管理者またはサーバー管理者を特定する

法的対処を行う場合、該当ページのURLアドレスが重要な要素となります。

具体的には、次の2つの情報を確認します。

URLを確認したら、ウェブサイトの管理がどのように行われているかを調査し、サーバーに対して管理権限を持っている者を調べます。

具体的には、次の方法で調査します。

whois検索とは、ドメインやIPアドレスを誰が管理しているかをデータ化して検索できるようにしたシステムです。検索エンジンでwhoisと検索すればwhois検索ができるウェブサイトが表示されます。

基本的にはどのウェブサイトを利用しても結果は同じですが、いくつかご紹介します。

必要書類の準備

ウェブサイト管理者等への請求には、主に次の方法があります。

  1. ウェブ上のフォームや電子メールで行う方法
  2. プロバイダ責任制限法ガイドラインに則った方法
  3. 仮処分や訴訟等の裁判手続きを利用する方法

このうち、②および③については、以下の書類を準備する必要があります。

手続きの方法

必要書類

プロバイダ責任制限法ガイドラインに則った方法

個人の場合

①     請求者の本人確認書類の写し(運転免許証やパスポートなどの公的書類)

②     印鑑登録証明書(発行後3か月以内)

③     証拠資料

④     委任状(代理人による場合)

法人の場合 ①     請求者の登記事項証明書(資格証明書)

②     印鑑登録証明書(発行後3か月以内)

③     証拠資料

④     委任状(代理人による場合)

仮処分・訴訟 個人の場合 ①     相手方の登記事項証明書(資格証明書)※個人を相手にする場合は不要

②     証拠資料

③     委任状(代理人による場合)

法人の場合 ①     請求者の登記事項証明書(資格証明書)

②     相手方の登記事項証明書(資格証明書)※個人を相手にする場合は不要

③     証拠資料

④     委任状(代理人による場合)

削除請求・発信者情報開示請求前の証拠保全

ウェブページを削除せずに発信者情報開示の手続きや損害賠償請求を行うことは可能ですが、個人や企業の権利を侵害した情報をそのまま放置するメリットはありません。特段の事情がない限り、今後の手続きに必要な証拠を保存し、初期の段階で削除請求も併せて行います。

一般的なケースでは、ウェブページ自体の削除は1週間~1か月で完了しますが、投稿者を特定するには6か月前後かかります

ウェブページの内容は日々刻々と変化し、一定の時間が経過すると自動的に消去されるものなどもあるため、対象となる投稿が掲載された画面を印刷またはスクリーンショットするなどして証拠を残して保管しましょう

証拠として保存すべき情報は、以下のとおりです。

問題の投稿がすでに削除されている場合の対応方法

権利侵害に該当する投稿や記事がすでに削除されてしまった場合は、ウェブアーカイブを利用することで削除済みのページの内容を証拠化できることがあります。

ウェブアーカイブとは、インターネット上のウェブサイトの情報を収集し後世のために保存したものです。アメリカの非営利団体であるインターネットアーカイブがウェブサイト上で提供しているWayback Machine (archive.org)が最大規模のものとして有名です。

すべてのケースで可能なわけではありませんが、記録が残っていれば証拠化できます。

サイト管理者等に対する請求

サイト管理者等に対する書き込み削除、IPアドレス等の開示を請求する方法を解説します。

ウェブフォーム・メールでの請求

問題のサイトに、ウェブフォームやメールアドレスの記載があり、サイト管理者と連絡が取れる窓口が用意されている場合は、それを利用して削除・開示請求を行えます。

ただし、ウェブフォームから削除請求を行うと問題の情報が削除されると同時に、その書き込みが行われた際のアクセスログが削除される可能性があります。

ウェブ上のフォームから請求する場合は、次の点を必ず記載しましょう

個人でウェブページを開設している管理者など、プロバイダ責任制限法についての理解が十分でない相手に開示請求を行う場合は、上記記載を理解できない場合もあるので、削除請求を同時に行わない方が良いケースもあります。

プロバイダ責任制限法ガイドラインに則った請求

インターネットサービスプロバイダ等で構成される一般社団法人テレコムサービス協会が、プロバイダ責任制限法の運用についてのガイドラインを制定し、発信者情報開示請求書の書式等を公開していますので、ガイドラインに従って請求します。

請求書類の送付先や添付資料については、請求を行う先の管理者等が持つサイトに記載されていることが多いため、まずは管理者側のサイトを確認しましょう。

(拒否された場合は)サイト管理者等に対する仮処分

サイト管理者等への請求が拒否された場合や、望ましい結果が得られなかった場合などは、裁判手続きを利用せざるを得ません。

削除や発信者情報開示を求める場合は、仮処分手続きを利用するのが迅速かつ簡便です。

仮処分申立書と必要書類を準備し、管轄裁判所に仮処分の申立てを行います。

裁判管轄について

インターネット上の権利侵害に対して仮処分手続きを行う場合、原則として相手方の住所地を管轄する裁判所に申立てます。削除請求の場合は、被害者の住所地を管轄する裁判所に申立てできますが、発信者情報開示請求は、相手方(債務者)の裁判所にしか管轄が認められません。

相手方が海外法人の場合は、国内に支店・営業所を有しない場合でも、代表者や問題のサイトの管理についての主たる業務の担当者が国内に居れば、その者の住所地に裁判管轄が認められます。

日本国内に全く拠点を有しない海外法人でも、日本人向けの日本語ウェブサービスを提供している場合などは、日本の裁判所に国際裁判管轄が認められます。この場合の管轄裁判所は、東京地方裁判所となります。

IPアドレスからプロバイダを特定

サイト管理者等から発信者情報の開示を受けても、ほとんどのケースでは発信者の氏名等を把握できません。そのため、サイト管理者等からIPアドレスの開示を受けた後は、投稿に使用されたプロバイダを特定する必要があります。

プロバイダを調べる方法は、サイト管理者を特定する際にも使用するwhois検索を用います。

whois検索でIPアドレスを検索すると、下記のような結果(抜粋)が表示されます。

Network Information:[ネットワーク情報]

a.[IPネットワークアドレス]       ***.**.*.*/**

b.[ネットワーク名]            ****

c.[組織名]               株式会社〇〇〇〇

m.[管理者連絡窓口]           ****

n.[技術連絡担当者]           ****

[割当年月日]             ****/**/**

[返却年月日]

[最終更新]              ****/**/** **:**:**(JST)

上位情報

——–

△△△△株式会社

[割り振り]***.**.*.*/**

下位情報

——– 該当するデータがありません。

上記検索結果の場合は、△△△△株式会社から株式会社〇〇〇〇に割り当てられたIPアドレスとなり、IPアドレスの管理は△△△△株式会社であり、同社を経由プロバイダとして情報が発信されたことが確認できます。

検索結果の見方は、whois検索ができるウェブサイト等でも公開されていますので、検索時に併せて確認しましょう。

アクセスプロバイダに対する発信者情報消去禁止請求

権利を侵害する情報の投稿に使用されたプロバイダが判明したら、アクセスプロバイダを相手に手続きを進めます。しかし、アクセスプロバイダが保有しているIPアドレス割り当てのアクセスログは、多くの会社で3~6か月程度しか保存されません

IPアドレスが開示された段階で、投稿時から既に相当期間が経過しているため、裁判手続きをとっている間に、アクセスログが消去され発信者の特定が不可能になるおそれがあります。

そこで、アクセスプロバイダが判明した時点で、一刻も早くアクセスログを保存するように要求しなければなりません。

アクセスログの保存を要請する方法には、主に次の2つの方法があります。

ひとつずつ説明します。

裁判外での要請

アクセスプロバイダに対して、アクセスログの保存を要請する書面を送付します。法律上、アクセスプロバイダにはアクセスログの保存義務がないため、任意の協力を求める姿勢を心がけましょう。

法律上の保存義務はないものの、多くのアクセスプロバイダは、該当するアクセスログを調査したうえで保存に協力する旨の回答をしてくれます。

仮処分の利用

裁判外の要請に対する協力を拒否するプロバイダの場合などは、仮処分手続きを利用して発信者情報を保存する必要があります。

これは、発信者情報消去禁止仮処分と呼ばれる手続きで、仮処分のための保全の必要性を主張する必要があります。

アクセスプロバイダに対する発信者情報開示請求訴訟

アクセスログの保存に成功したら、アクセスプロバイダを被告として発信者情報開示請求訴訟を提起します。

アクセスプロバイダに対する開示請求は原則として訴訟で行います。

プロバイダ責任法のガイドラインに沿って発信者情報開示を求める方法もありますが、発信者自身が開示に同意しない限り、原則としてアクセスプロバイダの判断による開示は期待できないからです。

なお、インターネットカフェから問題となる情報の発信があった場合は、弁護士法23条の2に基づく照会による開示請求で、店舗から発信者を開示してもらえることもあります。インターネットカフェは、会員情報として利用者の氏名・住所を把握しているのが一般的だからです。

発信者情報(住所・氏名)の取得

発信者情報開示請求訴訟において、開示を容認する勝訴判決が出れば、プロバイダが発信者情報を任意で開示してくれます。

第一審で勝訴判決が下れば、プロバイダ側が控訴することはほとんどありません。

発信者情報開示請求で発信者が特定されるまでの期間や費用は?

ここでは、発信者情報開示請求で発信者が特定されるまでの期間や費用について解説します。

発信者情報開示請求にかかる期間

発信者情報開示請求から実際に発信者が特定されるまでの期間は、手続きの方法によって異なりますが、8~10か月程度かかります。

サイト管理者やプロバイダの対応や訴訟の進行状況によっては、1年以上かかることもあります。

発信者情報開示請求にかかる費用

仮処分を申し立てる場合

発信者情報開示の仮処分を申し立てる場合は、実費として以下の費用がかかります。

  • 収入印紙:2,000円
  • 予納郵券:1,000円前後(裁判所によって異なります。)
  • 供託金(担保金):10~30万円程度(事案ごとに個別に決定されます。)

訴訟を提起する場合

発信者情報開示請求訴訟を提起する場合は、実費として以下の費用がかかります。

  • 収入印紙:13,000円
  • 予納郵券:6,000円前後(裁判所によって異なります。)

弁護士費用

発信者情報開示請求を弁護士に依頼する場合は、弁護士費用がかかります。

弁護士費用の相場は、以下のとおり、手続きの方法によって異なります。

  • 任意開示請求の場合:15~30万円
  • 仮処分命令を申立てる場合:30~60万円
  • 発信者情報開示請求訴訟を提起する場合:30~50万円

発信者情報開示請求による発信者の特定後の手続き

ここでは、発信者を特定した後の手続きについて解説します。

(仮処分を申立てた場合は)担保の回収

仮処分を申立てた場合は、担保金を供託しているので、手続きが終了した段階で回収します。

担保の回収手続きは、勝訴判決を得た場合とそうでない場合などで異なりますが、おおむね次の流れで進めます。

  • 裁判所へ申立書類・添付資料を提出する
  • 裁判所から申立てを許可する決定正本を受領する
  • 法務局に払い渡し申請を行う
  • 法務局から返金される

損害賠償請求

発信者に対して、民事上の損害賠償を求めることは、再発防止の観点から有効です。

インターネット上で名誉棄損等を受けた場合に請求する費目には、慰謝料があります。インターネット上の名誉権侵害を理由とする損害賠償請求訴訟における慰謝料の相場は数十万円~100万円です。

発信者情報開示と削除に要した弁護士費用の一部または全額が、不法行為と因果関係のある損害として認められることもあります。

裁判を起こさない場合

発信者と話し合いで合意が成立するようなケースでは、二度と同様の行為を繰り返さない旨を誓約させます。違反した場合の違約金(または損害賠償の予定)条項を盛り込んだ合意書・和解書等を作成して取り交わすことも可能です。

刑事告訴

インターネット上での名誉棄損行為や営業妨害行為などの刑罰法規に触れるものについては、刑事告訴や被害届の提出も可能です。

刑事事件として発信者を処罰することは、強力な再発防止手段です。悪質性が高いケースや誹謗中傷が継続しているケースなどは、刑事事件として対処することも検討します。

発信者情報開示請求は自分でできる?自分でするのが難しい理由

ここでは、専門家に頼らず自力で発信者情報開示請求することが困難な理由について解説します。

権利侵害の主張をするには法的知識が不可欠

発信者情報開示請求は、弁護士に依頼しなくても自分で手続きできます。

ただし、プロバイダに対して、発信者の誹謗中傷により権利が侵害された事実と、違法性があることを、法律的に整理して主張しなければなりません。

法律を正しく理解し、説得力のある主張・立証ができなければ、プロバイダも任意の開示に応じてくれない可能性があります。

手続きが煩雑で仮処分や訴訟が必要になる可能性が高い

発信者開示請求は、仮処分や訴訟が必要になる可能性が高いです。

プロバイダが任意の開示に応じるケースはほとんどないからです。発信者の個人情報が関わるため、プロバイダは裁判所からの命令があれば開示に応じるスタンスであることが一般的です。

自力で発信者情報開示請求を行う場合は、仮処分命令申立書や訴状等の文書も自分で作成しなければなりません。任意開示と同様に、権利侵害の事実に加え、違法性阻却事由をうかがわせる事情がないことを主張立証しなければなりません。

裁判所に命令を出してもらうためには、法的に正確な主張・立証を行わなければならず、法律に関する専門知識が不可欠です。

まとめ

インターネット上で誹謗中傷を受けた場合、発信者情報開示請求を行うことで、発信者を特定できる場合があります。

ただし、開示まで手続きの流れは複雑で、時間と手間がかかる上、専門知識が不可欠です。

発信者情報開示請求は時間との戦いなので、ITに関する知識が豊富なネットに強い弁護士に進めてもらう方が、発信者の特定につながる可能性が高くなります。

インターネット上の誹謗中傷にお悩みの方は、ぜひ一度ネクスパート法律事務所にご相談ください。実績豊富な弁護士がサポート致します。

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