更新日:2023年7月18日 (火)

公開日:2023年7月18日 (火)

相続人に認知症の方がいる場合の相談先と弁護士に相談するメリット

相続人に認知症の方がいる場合の相談先と弁護士に相談するメリット 相続人に認知症の方がいる場合の相談先と弁護士に相談するメリット

サマリー

相続人の中に認知症等により意思能力が低下している人がいる場合、そのまま遺産分割協議を行っても無効となる可能性があります。

今回は、相続人の中に認知症の人がいる場合の相続手続きについて、どこに相談したらよいかを解説します。

相続人に認知症の人がいる場合の問題点は?

ここでは、相続人の中に認知症の人がいる場合の問題点について解説します。

認知症の相続人は遺産分割協議に参加できない

相続人の一部に認知症等によって意思能力を欠いている人がいる場合、その相続人は遺産分割協議に参加できません。

認知症等によって、自分のした意思表示や法律行為の結果を理解する判断能力(意思能力)を失った人が行った法律行為は、無効となります。

相続人の中に意思能力が欠如した人がいる場合、その相続人を参加させて遺産分割協議を行っても、当該遺産分割協議は無効となる可能性があります。

この場合は、家庭裁判所に後見開始の審判を申し立てて、選任された成年後見人に遺産分割協議に参加してもらう必要があります。

認知症の相続人は相続放棄の手続きができない

認知症等によって意思能力を失った相続人は、自身で相続放棄の手続きはできません。

被相続人の権利・義務をすべて放棄する相続放棄の手続きは、法律行為に該当します。

相続財産のうち借金などのマイナス財産がプラスの財産より多かったとしても、認知症等によって意思能力を失った相続人は自ら相続放棄の手続きができません。

この場合も、成年後見制度を利用するのが一般的です。

相続人に認知症の人がいる場合の相続手続きについて相談できる専門家

ここでは、相続人に認知症の人がいる場合、相続手続きについて相談できる専門家を紹介します。

弁護士

相続人の中に認知症の方がいる場合の相続手続きについては、弁護士に相談することをお勧めします。

相続人の中に認知症の人がいる場合、円滑に相続手続きを進めることが困難となります。

多くの場合、成年後見制度を利用することになると思いますが、こうした制度を利用する際の事務手続きのすべてを任せられる弁護士に相談することで、時間的な負担が大幅に軽減されます。

司法書士

登記の専門家として知られている司法書士ですが、成年後見制度が導入された際に公益社団法人成年後見サンタ―・リーガルサポートを設立するなど、成年後見制度に力を入れており専門家としての地位を確立しているため、的確なアドバイスが期待できます。

税理士

相続人が成年被後見人の場合には、相続税の障害者控除を適用できます。

相続税の申告は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に行わなわなければなりませんが、認知症等により意思能力を欠いた人は相続の開始を知らないこともあるでしょう。この場合、実務上では成年後見人や特別代理人が相続開始を知った日から10か月以内が相続税申告の期限として扱われています。相続で大きな問題の一つでもある相続税申告については、税金を専門とする税理士に相談するとよいでしょう。

相続人に認知症の人がいる場合に弁護士に相談・依頼するメリットは?

ここでは、相続人に認知症の人がいる場合、弁護士に相談・依頼するメリットについて解説します。

相続に詳しい弁護士であれば、事例に合わせてアドバイスできる

認知症の人が相続人の中にいる場合、成年後見制度の利用が検討されると思いますが、その際は家庭裁判所へ後見開始の審判の申し立てが必要なります。申し立てには、申立書や申立事情説明書など多くの書類を準備しなければなりません。

相続や成年後見制度に詳しい弁護士であれば、こうした手続きの一切を任せることができますし、成年後見人の候補者になってもらえることもあります。

すでに成年後見が開始されていて、成年後見人自身も共同相続人である場合、成年後見人の行為に利益相反が生じることがあります。このような場合にも、特別代理人選任申し立ての手続きも弁護士に任せられます。

弁護士が対応することで、相続人同士のトラブルを未然に避けられる

相続に詳しい弁護士に相談すれば、相続人同士のトラブルを未然に防げることがあります。

例えば、認知症を発症していても、意思能力を有していれば、遺産分割協議に参加できることもあります。しかし、遺産分割の終了後に認知症の症状が進行した場合、他の相続人が「あのときの遺産分割協議は認知症の人がいたから無効だ」と主張する可能性があります。

弁護士であれば、相続人に認知症の人がいる場合に、将来生じうるトラブルを想定し、リスクを最小限に抑えるために必要な対応を助言できます。

相続人の中に認知症を患っている人がいる場合には、遺産分割協議などの相続手続きを進める前に、弁護士に相談することをおすすめします。

相続問題は弁護士への依頼でトラブルなくスピーディーに解決できます。

実績豊富なネクスパートにお任せください!

まとめ

相続人の中に認知症の人がいる場合、相続手続きをスムーズに進められないことがあります。成年後見人や特別代理人を選任した上で遺産分割を行うには、書類の準備等に時間がかかります。

相続人の中に認知症等により意思能力が乏しい方がいらっしゃる場合、相続手続きを円滑に進めるためには、弁護士のサポートを得られることをおすすめします。

コラム監修者

Shunsuke Teragaki

Shunsuke Teragaki

所属:東京本店

広島県広島市出身。修道高校、慶應義塾大学商学部、青山学院大学法科大学院を卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、個人・法人問わず幅広い分野の相談・交渉に取り組む。ネクスパート法律事務所の代表弁護士として、依頼者に最適な見通しと戦略的な解決策を示すことを信条とし、丁寧かつ粘り強い対応で信頼を築いている。

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