サマリー
「詐欺」と書き込まれた。名誉権侵害になる?をテーマに、名誉毀損・プライバシー・投稿削除などの成立要件と、削除・特定に向けた対応を解説。被害拡大を防ぎ、削除や法的対応を進める際のポイントを整理します。
「詐欺」は事実摘示か意見論評か
社会的評価を低下させる表現が、事実摘示か意見論評(感想)のどちらにあたるのかによって違法性阻却事由が異なります。
ネット上の投稿で「詐欺」を使うときに、「自分の思っていたことと違った」との感想の表現として使っている人が多いです。
「詐欺」との指摘は、裁判所では「不満」として意見論評と扱われることが多いです。
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意見論評の違法性阻却事由の不存在の立証
意見論評の場合、前提事実の反真実性または人身攻撃に及んでいることを主張します。
体験した前提事実に対して、「詐欺」と表現していると思われますが、その前提事実が真実でないことを立証しなければなりません。
前提事実となっている投稿者の体験が真実でないと立証することができれば、名誉権侵害にあたる可能性がありますが、何らかの体験をもとにした感想だと思われますので、前提事実の反真実性の立証は通常困難です。
どのように対応するべきか
権利侵害の立証ができなければ、削除請求や発信者情報開示請求は困難です。
投稿者以外の閲覧者もいますので、返信で丁寧に説明し誠意を表すことで、被害を食い止めます。
ただし、相手によっては逆上する可能性もありますので、何もしないことが一番いい対応である場合もあります。
コラム監修者
Shunsuke Teragaki
所属:代表(東京オフィス)
広島県広島市出身。修道高校、慶應義塾大学商学部、青山学院大学法科大学院を卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、個人・法人問わず幅広い分野の相談・交渉に取り組む。ネクスパート法律事務所の代表弁護士として、依頼者に最適な見通しと戦略的な解決策を示すことを信条とし、丁寧かつ粘り強い対応で信頼を築いている。