解決実績
交通事故
膝の後遺症が残り、後遺障害14級。請求額をほぼ満額確保し、将来の人工関節手術に備える取り決めまで実現した事例
事案の概要
- ご依頼者:福岡県内にお住まいの50代・女性の方
- 事故の状況:バイクに同乗中に交通事故にあい受傷(ご依頼者側の過失はなし)
- ケガの程度:右脚の膝に近い部分の骨折(脛骨高原骨折)と、外傷をきっかけとする膝の変形性関節症。手術と入院を含め、約15か月にわたり治療
- 残った後遺症:右ひざの痛みが残り、後遺障害14級9号と認定
- ご相談のきっかけ:ご家族とともに事故にあい、慰謝料や後遺障害、今後の見通しに不安を感じ、弁護士費用特約を使って当事務所にご依頼
※「後遺障害等級」とは、治療を続けても完全には治りきらなかった症状について、その重さを公的な基準で評価したものです。等級が認定されると、その分の慰謝料や将来の補償(逸失利益)を請求できます。14級は、痛みなどの神経症状が将来にわたって残ると見込まれる場合などに認定される区分です。「症状固定」とは、これ以上治療を続けても改善が見込めないと医師が判断した状態をいい、後遺障害の手続きはこの時点を基準に進めます。「留保(りゅうほ)条項」とは、示談のときに、将来起こりうる事態(たとえば後日の手術や新たな後遺障害)について、あらためて話し合えるように取り決めておく約束のことです。
Before / After ― ご相談前と解決後の変化
| 項目 | ご相談前(Before) | 解決後(After) |
|---|---|---|
| 確保できた賠償(人身・総額の概算) | 自賠責などの支払いにとどまる見通し | 既払い分とあわせ約810万円を確保 |
| 将来の手術への備え | 示談後に手術になっても請求できない不安 | 後日の後遺障害は別途協議できる「留保条項」を明記 |
| 慰謝料・損害の算定基準 | 保険会社の基準(低め) | 裁判でも使われる基準(弁護士基準)で算定し、請求額をほぼ満額確保 |
| 休業損害 | 家事や就労への影響が反映されない懸念 | 賃金統計に基づき、療養期間をふまえて算定 |
| 手続きの手間・心理的負担 | ご家族そろっての事故で見通しの立たない不安 | 後遺障害申請・交渉・書類作成・保険会社対応はすべて弁護士が代行 |
※ 金額はプライバシー保護のため概数で記載しています。上記の総額は、すでに支払われていた治療費・自賠責保険金など(あわせて約195万円)に、示談で新たに確保した上乗せ分(約614万円)を加えたものです。弁護士費用は、ご家族が加入していた弁護士費用特約でまかなわれました。
ご相談の背景
事故が起きたのは、ある日の日中でした。ご依頼者はバイクに同乗中に交通事故にあい、右脚の膝に近い部分を骨折する大ケガを負いました。手術を受けて入院し、その後も長いリハビリの日々が続きます。骨折をきっかけに膝の変形性関節症も生じ、治療期間は約15か月にのぼりました。
ご依頼者はご家族とともに事故にあわれており、慰謝料はもちろん、後遺障害がどうなるのか、今後の生活はどうなるのか――先の見えない不安を抱えておられました。そこで、加入していた弁護士費用特約を使って、当事務所にご依頼くださいました。
治療を経て症状固定と診断された時点でも、右ひざの痛みが残り、後遺障害14級9号と認定されました。さらに、主治医からは、将来的に人工関節の手術が必要になる可能性も示唆されていました。
「この先、また手術になったらどうなるのか」――その不安にどう備えるかが、本件の大切なポイントになりました。
弁護士の対応と解決のポイント
- ポイント1:将来の手術に備え、「留保条項」を示談に盛り込んだ
通常の示談では、いったん和解すると、その後に新たな損害が生じても追加の請求が難しくなります。本件では、将来的に人工関節の手術が必要になる可能性があったため、当事務所は示談の際に「留保条項」を入れることにこだわりました。具体的には、今回認定された後遺障害とは別に、後日あらためて後遺障害が認定された場合には、その部分について別途協議できる、という取り決めです。これにより、将来の「もしも」に備える余地を残しました。
- ポイント2:損害を「正しい基準」で計算し、請求額をほぼ満額確保した
保険会社が用いる基準は、各社が独自に定めた低めのものであることが少なくありません。一方、弁護士が用いるのは裁判でも使われる基準(いわゆる「弁護士基準」「裁判基準」)です。当事務所は、治療費・入院雑費・通院交通費・休業損害・慰謝料・逸失利益といった項目を一つひとつ精査して主張しました。その結果、相手方保険会社は、傷害慰謝料を除くほぼすべての項目で当方の請求額どおりの金額を認めました。
- ポイント3:休業損害を、資料に基づいて積み上げた
長期の療養により働くことが難しかった期間について、公的な賃金統計をもとに休業損害を算定しました。療養の経過に応じて丁寧に積み上げたことが、適正な賠償につながりました。
- ポイント4:ご本人・ご家族の意向を確認しながら進めた
ご家族そろっての事故であり、手続きも多岐にわたりました。当事務所は、後遺障害の申請から示談交渉、書類作成、保険会社とのやり取りまでを代行し、要所要所でご本人・ご家族の意向を確認しながら、納得のいく形で解決しました。
結果
- ご相談前(当初の支払い見通し)
自賠責などの支払いにとどまる
- 解決後(確保した人身総額・概算)
約810万円+将来への備え
裁判基準での計算と粘り強い交渉の結果、相手方保険会社は当方の請求をほぼ満額認め、示談が成立しました。すでに支払われていた治療費・自賠責保険金などとあわせると、人身損害として確保できた額は総額で約810万円となりました。あわせて、将来の手術に備える留保条項も示談書に盛り込むことができました。
脚の後遺症という事実は残りますが、適正な賠償を確保できたことに加え、将来への備えまで取り決められたことに、ご依頼者・ご家族は安心されたご様子でした。
担当弁護士からのコメント
交通事故の示談では、いったん和解すると、その後に新たな損害が生じても追加の請求が難しくなるのが原則です。だからこそ、将来に手術などが見込まれるケースでは、「留保条項」を入れて備えておくことがとても大切になります。
また、保険会社が最初に用いる基準は、必ずしも適正な賠償額とは限りません。項目ごとに資料を精査して主張することで、金額が大きく変わることがあります。本件では、ほぼ満額の確保と、将来への備えの両方を実現できました。
ケガの治療、長引くリハビリ、保険会社とのやり取り――おひとりで、あるいはご家族だけで抱えるには重すぎる負担です。私たちは、医療記録の精査から後遺障害の申請、交渉まで、被害者の方の立場に立って対応します。提示内容や今後の見通しに迷われたら、どうか一度、私たちにお聞かせください。
(担当:交通事故チーム 弁護士)
交通事故のご相談は無料です
「提示された金額や見通しが正しいのか、まず知りたい」――その確認だけでも大丈夫です。
交通事故のご相談は何度でも無料です。ご加入の自動車保険(ご家族の保険を含む)に「弁護士費用特約」が付いていれば、弁護士費用はその保険でまかなえるため、ご自身の負担を抑えてご依頼いただけます(保険の内容により異なります。特約がない場合の費用も、ご相談時に明確にご説明します)。
- 相手方(保険会社)の提示額や見通しに納得できない
- ケガの後遺症が残ってしまった/将来また手術が必要になるかもしれない
- ご家族で交通事故にあい、何から手をつければいいか分からない
- ひとつでも当てはまる方は、お気軽にお問い合わせください。