更新日:2025年4月3日 (木)

公開日:2025年4月3日 (木)

【弁護士解説】イベントブースでのプレゼント提供は「総付景品規制」に該当する?

【弁護士解説】イベントブースでのプレゼント提供は「総付景品規制」に該当する? 【弁護士解説】イベントブースでのプレゼント提供は「総付景品規制」に該当する?

サマリー

展示会やイベントブースにおいて、アンケート回答者などにプレゼントを提供する場面はよく見受けられます。こうしたマーケティング施策は、集客やブランド認知に有効ですが、実は景品表示法(景表法)に基づく「総付景品規制」の対象となる可能性があります。

本記事では、イベントにおける商品提供が総付景品に該当するかどうかを、景表法の定義や実務上の運用を踏まえて解説します。

イベントでのプレゼント提供は、総付景品規制に該当する可能性がある

イベントブースにおいてアンケート回答者に景品(プレゼント)を提供する場合、総付景品規制の対象となる可能性があります。その判断においては、「景品類」に該当するか否かが重要となります。

景表法上の「景品類」とは?

景表法第2条第3項において「景品類」は以下のように定義されています(定義告示参照:※不当景品類及び不当表示防止法第二条の規定により景品類及び表示を指定する件 )。

  • 顧客を誘引するための手段として(顧客誘引性)
  • 事業者が自己の供給する商品・役務の取引に付随して(取引付随性)
  • 経済上の利益を提供するもの

このすべての要件を満たす場合、「景品類」として規制の対象になります。

店舗来店者への配布事例との比較(Q&A111の解釈)

例えば、店舗来店者全員に対して、商品購入に関係なく景品を提供する場合、これは取引付随性があるとして、総付景品に該当するとされています(送付景品について|消費者庁|Q111)。
その理由は、「来店」という行為が、商品の購入という将来的な取引につながる誘引行為と評価されるためです。

これをイベントブースに当てはめると、その場で商品販売を行っている場合には、プレゼントは取引に付随する景品として規制対象になり得ます。

商品販売がないイベントブースでは?

販売が伴わないケースでも、消費者庁の「不当景品類及び不当表示防止法に関する運用基準」(※景品類等の指定の告示の運用基準について )によれば、取引の勧誘に際して金品等を提供する場合も「取引付随性」があると評価されるとされています。

つまり、商品やサービスのチラシ配布等で、後日の購入促進を目的とした情報提供をしているといった状況があれば、将来的な取引への誘引と解される可能性があります。

総付景品規制に該当する場合の提供額上限

総付景品として規制される場合、景品類の最高額には制限があります(※送付景品について|消費者庁|Q111)。

  • 取引額が1,000円未満:景品は200円まで
  • 取引額が1,000円以上:景品は取引額の2/10まで

※ただし、「購入を条件としない」場合、原則として取引額は100円とみなされ、景品額上限は200円となります。
例外的に、該当取引の通常価格が100円を超えると認められる場合には、そちらの価格を基準にできます。

規制を回避する方法:宣伝用の物品と位置付ける

総付景品規制に該当する場合であっても、提供する物品が「見本その他宣伝用の物品」等である場合には規制の対象外となることがあります(※消費者庁告示:一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限 )。

例えば、無償配布用に製作された試供品を用意する等です。

まとめ

イベントでのプレゼントは「景品類」に該当する可能性があるため、注意が必要です。

イベントブースや展示会におけるノベルティやプレゼントは、景表法に基づく「総付景品規制」に該当する可能性があるため、提供の目的・方法・内容を慎重に検討する必要があります。

特に以下の点に注意が必要です

  • 来場者への提供が将来的な取引誘引と評価されるか
  • 提供物の価値が上限額を超えていないか
  • 規制対象外の「宣伝用物品」として位置付けが可能かどうか

法令違反を避け、適法かつ効果的なマーケティング施策を行うためにも、景表法に精通した弁護士のサポートを受けることをおすすめします。

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