更新日:2025年6月14日 (土)

公開日:2025年6月14日 (土)

立ち退きに応じる場合は退去後に敷金が返金されるか?

立ち退きに応じる場合は退去後に敷金が返金されるか? 立ち退きに応じる場合は退去後に敷金が返金されるか?

サマリー

貸主から立ち退きを求められ応じた場合、退去後に敷金は返還されるのでしょうか?

この記事では、敷金が返還されないケースや敷金を巡るよくあるトラブル事例について解説します。

立ち退きをに応じる場合は退去後に敷金は返還されるか?

立ち退きに応じる場合、敷金が返還されるかどうかは、立ち退きの理由や借主の使用状況によって異なります

貸主都合による立ち退きであれば、原則として敷金は返還されますが、借主に過失や契約違反があった場合には、敷金が返還されない可能性もあります。

貸主都合の立ち退きの場合は敷金が返還される

貸主都合で立ち退きを求められた場合は、敷金が返還されます

敷金は、不動産を目的とする賃貸借契約に関し、賃借人の賃貸人に対する賃料債務その他一切の賃貸借契約による債務を担保する目的で、賃借人から賃貸人に交付される金銭と定義されています。

そのため、賃貸借契約の終了時には、そのまま返還されるべきだとしています。

ただし、借主の故意・過失、善管注意義務違反、通常の使用を越えるような使用による損耗は毀損があれば、退去時の原状回復のために敷金から費用が差し引かれるケースがあります。

主に以下のようなケースです。

  • フローリングの手入れを怠り色落ちしたり傷んだりした
  • 台所の手入れを怠りひどい油汚れになった
  • タバコのヤニで壁に臭いがついたり変色したりした
  • 引っ越し等の家具搬入時にフローリングや壁に傷をつけた

借主に問題があった場合は敷金が返還されないケースがある

借主に問題があって立ち退きをする場合、敷金が返還されないケースがあります

主に以下のような事情がある場合です。

長期間にわたり家賃滞納をした場合

長期間の家賃滞納を理由に退去を求められた場合は、敷金が返還されない可能性があります。

敷金は、賃貸借契約から生じる債務を担保するためのものであるため、家賃の滞納が生じた場合、貸主は敷金から滞納分を回収できます。

そのため、長期間の家賃滞納により立ち退きを求められ場合は、敷金から滞納分を差し引かれる可能性が高いです。

滞納額が敷金を上回っていれば、不足分を別途請求されることもあります。

賃貸借契約に違反していた場合

賃貸借契約に違反したことが原因で退去を求められた場合、敷金が返還されない可能性があります。

契約違反によって物件に損害が生じたり、原状回復が必要になったりした場合、敷金がその費用に充てられることがあるからです。

賃貸借契約に違反する行為の例は、以下のとおりです。

  • 貸主に無断で第三者に不動産を転貸していた
  • ペット不可物件にも関わらず飼育していた
  • 居住人数が規定よりオーバーしていた
  • 住居としての契約なのに事務所や店舗として使用していた
  • 貸主に無断で物件に手を加えていた
  • 近隣に迷惑行為をしていた場合
  • 故意に物件を傷つけた場合

これらの契約違反が原因で立ち退きを求められた場合、敷金の一部または全部が損害の補填に充てられることがあります。

立ち退きの際によくある敷金のトラブルは?

立ち退きの際によくある敷金のトラブルは、以下の2点です。

敷金を返還してもらえない

貸主から敷金を返還してもらえず、トラブルになるケースがあります。

例えば、貸主の都合で退去を求めてきたにも関わらず、貸主が立ち退き料に敷金が含まれていると主張するパターンです。

立ち退き料は、立ち退き理由の正当性を補完するために支払われるものなので、敷金とは性質が異なります。敷金は借主に問題がなければ退去時に返却するように法律で定められていますので、必ず返還されるべきものです。

貸主から退去を求められた場合、立ち退き料を提示された時点で敷金とは別と認識されているかどうかを、確認したほうがよいでしょう。

不当に原状回復費用が差し引かれている

敷金から不当に原状回復費用が差し引かれているケースです。

例えば、立ち退きを求められた理由が家屋の立て替えや取り壊しなのにも関わらず、原状回復費用が差し引かれる場合などです。

退去後に建物の立て替えや取り壊しが予定されている場合、基本的に原状回復のための修繕を行う必要はないはずです。

しかし、貸主が「借主には原状回復義務がある」と主張して、返還すべき敷金から原状回復費用を差し引くことがあるようです。

立ち退きの際の敷金返還トラブルは弁護士に相談を

立ち退きを求められた際、貸主の言い分に疑問を感じるなど敷金返還のトラブルに巻き込まれたら、弁護士に相談をしましょう。

弁護士であれば貸主の言い分が正当なのか否か判断ができますし、それに対してどのように対応すればよいかアドバイスが可能です。

弁護士は、代理人として貸主の交渉ができる点もメリットです。

当事者同士のやり取りは感情的になる可能性があるため、弁護士が間に入ったほうが問題を早期に解決できる可能性が高まります。

まとめ

敷金は、賃貸借契約を締結する際に家賃の1か月から2か月分をまとめて支払います。
借主にとっては大きな金額ですので、敷金を当てにして引っ越し後の計画を立てる人も少なくありません。

立ち退く際に敷金がきちんと返還されるかどうかは重要な問題です。
退去時に敷金がすべて返還されているかどうか、原状回復で差し引かれている場合は、何に使ったか明細を発行してもらうようにしましょう。

ネクスパート法律事務所には、不動産案件に強い弁護士が在籍していますので、立ち退きの際の敷金返還でトラブルになった場合は、ぜひ一度ご相談ください。

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