解決実績
交通事故
18歳でこれからの人生を背負う若者に、顔の傷あとという重い後遺障害。将来の働く力への影響をふまえ、約4,900万円の賠償を確保したバイク事故の解決事例
事案の概要
- ご依頼者:沖縄県内にお住まいの当時10代・男性(事故当時は高校生)。ご契約・ご相談はお母さまを通じて
- 事故の状況:バイクで直進中、対向から右折してきた自動車と衝突(過失は大半が相手方にあり、ご依頼者側はごく一部)
- ケガの程度:顔の複数の骨折(左頬骨・左上顎骨・眼窩・鼻骨)と多数の顔面裂創。骨を固定するチタンプレートと人工骨を入れる手術を受け、これらは体内に残ったまま。皮膚の手術はさらに後年に予定
- 残った後遺症:顔に複数の線状の傷あとが残り、後遺障害9級16号(外貌に相当程度の傷あとを残すもの)と認定
- ご相談のきっかけ:慰謝料や後遺障害、今後の見通しに不安を感じ、弁護士費用特約を使って当事務所にご依頼
※「後遺障害等級」とは、治療を続けても完全には治りきらなかった症状について、その重さを公的な基準で評価したものです。等級が認定されると、その分の慰謝料や将来の補償(逸失利益)を請求できます。9級16号は、顔などの人目につく部分に相当程度の傷あとが残った場合に認定される区分です。「逸失利益」とは、後遺症によって将来の働く力(収入を得る力)が下がると見込まれる分を、あらかじめ補償してもらうお金をいいます。また「症状固定」とは、これ以上治療を続けても症状の改善が見込めないと医師が判断した状態をいい、後遺障害の手続きはこの時点を基準に進めます。
Before / After ― ご相談前と解決後の変化
| 項目 | ご相談前(Before) | 解決後(After) |
|---|---|---|
| 確保できた賠償(総額・概算) | 自賠責などの支払いにとどまる見通し | 既払い分とあわせ約4,900万円を確保 |
| 将来の働く力への補償(逸失利益) | 若さや将来への影響が十分に反映されない懸念 | 症状固定時の年齢の若さをふまえ、長い就労期間を見込んで算定 |
| 慰謝料の算定基準 | 保険会社の基準(低め) | 裁判でも使われる基準(弁護士基準)で算定 |
| 後遺障害の認定 | 等級が取れるか不透明 | 面接調査に弁護士が同席し、9級16号の認定を取得 |
| 手続きの手間・心理的負担 | ご家族が見通しの立たない不安を抱える状態 | 後遺障害申請・交渉・書類作成・保険会社対応はすべて弁護士が代行 |
※ 金額はプライバシー保護のため概数で記載しています。上記の総額は、すでに支払われていた治療費・自賠責保険金など(あわせて約820万円)に、示談で新たに確保した上乗せ分(約4,100万円)を加えたものです。なお弁護士費用は、ご依頼者が加入していた弁護士費用特約でまかなわれました。
ご相談の背景
事故が起きたのは、平日の夕方でした。ご依頼者がバイクで直進していたところ、対向から右折してきた自動車と衝突。顔に複数の骨折と多数の裂創を負い、救急搬送されました。骨を固定するためにチタンプレートと人工骨を入れる手術を受けましたが、これらは体内に残ったままとなり、皮膚の手術はさらに後年でないとできない状況でした。
治療を経て、最終的に「これ以上は良くならない」という状態(症状固定)と診断された時点で、顔に複数の線状の傷あとが残りました。後遺障害は9級16号(外貌に相当程度の傷あとを残すもの)と認定されています。
ご依頼者はまだ10代。事故当時は進路を決める大切な時期でしたが、顔に傷が残ったショックから一時的に学校に通えない期間が続き、結果として希望していた進路を見直さざるを得ませんでした。卒業も危ぶまれるほどでした。
「この子の将来は大丈夫だろうか」「正当に評価してもらえるのだろうか」――そうしたご家族の不安から、加入していた弁護士費用特約を使って、当事務所にご依頼くださいました。
弁護士の対応と解決のポイント
- ポイント1:後遺障害の認定に向けて、面接調査に弁護士が同席した
顔の傷あと(外貌の障害)は、その程度を確かめるために対面での調査が行われることがあります。本件でも調査機関による面接が実施され、弁護士が同席して手続きを進めました。その結果、傷あとの位置や長さが基準に照らして評価され、後遺障害9級16号の認定につながりました。
- ポイント2:将来の働く力への影響(逸失利益)を、若さをふまえて積み上げた
本件で賠償額の大きな柱となったのが、後遺症によって将来減ってしまう収入の補償(逸失利益)でした。ご依頼者がまだ若く、これから何十年と働いていくことをふまえ、公的な賃金統計などの資料に基づいて基礎となる収入を見積もり、長い就労期間を見込んで計算しました。
- ポイント3:損害を「正しい基準」で計算し直した
保険会社が用いる基準は、各社が独自に定めた低めのものであることが少なくありません。一方、弁護士が用いるのは裁判でも使われる基準(いわゆる「弁護士基準」「裁判基準」)です。当事務所は、治療費・入院付添費・通院慰謝料・後遺障害慰謝料などの項目を一つひとつ精査し、適正な水準で計算し直して主張しました。
- ポイント4:ご本人・ご家族の意向を確認しながら交渉を進めた
交渉では、こちらの主張の根拠を資料で示しながら相手方保険会社とやり取りを重ねました。要所要所でご本人・ご家族の意向を確認し、提示内容を丁寧にご説明したうえで、最終的に納得のいく形で示談を成立させました。
結果
ご相談前(当初の支払い見通し)
自賠責などの支払いにとどまる
→
解決後(確保した総額・概算)
約4,900万円
後遺障害9級16号の認定と、若さをふまえた逸失利益の積み上げ、そして裁判基準での再計算をもとに交渉した結果、示談が成立しました。すでに支払われていた治療費・自賠責保険金などとあわせると、確保できた賠償は総額で約4,900万円となりました。
顔の傷あとという消えない事実は残りますが、ご依頼者はまだ若く、これからの人生は長く続きます。その将来をしっかり支える賠償を確保できたことに、ご本人・ご家族は安堵されたご様子でした。
担当弁護士からのコメント
お若い方に重い後遺障害が残ったケースでは、慰謝料の基準や、将来の働く力への影響(逸失利益)の見積もり方によって、賠償額が大きく変わることがあります。とくに顔の傷あと(外貌の障害)は、認定の手続きそのものに専門的な準備が必要になることもあります。
また、傷あとが将来の進路や働き方にどう影響したのか――そうした事情を一つひとつ丁寧にすくい上げ、資料で裏づけて主張することが、適正な賠償につながります。
ケガやその後の生活への影響、保険会社とのやり取りを、ご本人やご家族だけで抱えるのは大きな負担です。私たちは、医療記録の精査から後遺障害の申請、交渉まで、被害者の方の立場に立って対応します。提示内容や今後の見通しに迷われたら、どうか一度、私たちにお聞かせください。
(担当:交通事故チーム 弁護士)
交通事故のご相談は無料です
「提示された金額や見通しが正しいのか、まず知りたい」――その確認だけでも大丈夫です。
交通事故のご相談は何度でも無料です。ご加入の自動車保険(ご家族の保険を含む)に「弁護士費用特約」が付いていれば、弁護士費用はその保険でまかなえるため、ご自身の負担を抑えてご依頼いただけます(保険の内容により異なります。特約がない場合の費用も、ご相談時に明確にご説明します)。
- 相手方(保険会社)の提示額や見通しに納得できない
- ケガの後遺症(傷あとを含む)が残ってしまった/後遺障害の手続きが不安
- ご家族が交通事故にあい、何から手をつければいいか分からない
- ひとつでも当てはまる方は、お気軽にお問い合わせください。
※ 本記事は実際の解決事例をもとに構成していますが、ご依頼者のプライバシー保護のため、氏名・住所・生年月日・勤務先名・治療機関名・相手方や保険担当者の氏名などはすべて伏せ、ご依頼者の属性は地域・年代・性別・職業に丸めています。また、金額は概数化しています。賠償額や解決までの期間は、事故の状況・治療経過・後遺障害の有無や程度・過失割合などにより一件ごとに異なり、同様の結果をお約束するものではありません。