更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2024年7月10日 (水)

既婚女性を妊娠させてしまったら確認すべき3つのことや対処法を解説

既婚女性を妊娠させてしまったら確認すべき3つのことや対処法を解説 既婚女性を妊娠させてしまったら確認すべき3つのことや対処法を解説

サマリー

あなたは今、交際している既婚女性から妊娠を告げられ、どう対応すればいいのか分からず困惑しているのではないでしょうか。

妊娠は新しい命の芽生えであり、とても喜ばしいことです。しかし、いずれか一方もしくは双方が既婚者である不倫関係で妊娠した場合は、手放しで喜べないことでしょう。

既婚女性との関係が長期間継続している場合はもちろんですが、肉体関係を持ったのがたった1度だけだったとしても、あなたにも妊娠に対する責任があります。妊娠が発覚した場合は、迅速かつ慎重に今後について話し合う必要があります。

この記事では、既婚女性を妊娠させてしまったらすぐに確認すべき3つのことやケース別対処法などを解説します。

既婚女性を妊娠させてしまったらすぐに確認すべき3つのこと

既婚女性を妊娠させてしまったらすぐに確認すべきこととして、主に以下の3つが挙げられます。

 

  • 本当に妊娠しているか確認する
  • 父親は誰なのか把握する
  • 出産するか・中絶するか既婚女性の意向を確認する

 

妊娠週数が進むにつれて、胎児はどんどん成長していきます。どうすればいいか分からないと悩んでいるうちに、今後の選択肢が少なくなるため、交際相手である既婚女性と早急に話し合いましょう。

 

本当に妊娠しているか確認する

既婚女性に妊娠を告げられたら、まずは本当に妊娠しているか確認しましょう。

生理が遅れているだけでは、妊娠しているかどうか判断できません。

 

一般的に、妊娠の有無を確認できるのは妊娠5週目以降とされています。生理予定日から1週間経過したら、まずは妊娠検査薬で検査することをおすすめします。妊娠検査薬は、薬局やドラッグストア等で入手できます。

 

妊娠検査薬で陽性反応が出た場合、産婦人科を受診するよう勧めましょう。市販されている妊娠検査薬の精度は高いといわれていますが、医師の診断を仰いだ方が確実です。

 

既婚女性に妊娠を告げられたら、産婦人科の受診を勧め、医師の診断結果を確認しましょう。

 

父親は誰なのか把握する

本当に妊娠していることが確認できたら、父親は誰なのか把握しましょう。

 

交際相手が既婚女性である場合、夫との子どもを妊娠していることも考えられます。

 

妊娠の週数が分かれば、逆算しておおよその行為日を把握できます。妊娠したであろうと予想される行為日付近に肉体関係を持った相手が、子どもの父親である可能性が高いといえます。

 

時期的にどちらが子どもの父親か判別がつかない場合には、出生前親子鑑定により妊娠した子どもの父親を調べる方法もあります。本当に自分が父親であるか疑問がある場合は、出生前親子鑑定を受けることを検討してもよいでしょう。

 

妊娠の週数が分かったら、状況を整理して父親が誰なのか把握しましょう。

 

出産するか・中絶するか既婚女性の意向を確認する

あなたの子どもを妊娠していることが確認できたら、出産するか中絶するかについて2人でしっかり話し合いましょう

 

予期せぬ妊娠であったとしても、交際相手の意思に反して中絶を迫るような行動をすることは避けましょう

 

既婚女性が婚姻中に中絶する場合は、原則として配偶者の同意を得る必要があります(母体保護法第14条)。出産すると決めた場合でも、配偶者と離婚するかどうか、誰が育てるのかなど決める必要があるため、配偶者との話し合いを避けて事を進めるのは難しいでしょう。

 

出産するか中絶するかの選択には、交際相手と配偶者の意向が大きく影響します。まずは交際相手が今後についてどのように考えているのか確認し、その意向を尊重しましょう。

 

ただし、子どもの実の父親であるあなたも当事者です。既婚女性に判断を任せきりにするのではなく、妊娠という事実に真摯に向き合って既婚女性と話し合うことが大切です。

 

既婚女性を妊娠させてしまった場合のケース別対処法

既婚女性を妊娠させてしまった場合の対処法を、以下の2つのケースに分けて解説します。

 

  • 出産すると決めた場合
  • 中絶すると決めた場合

 

2人の選択に合わせて、内容をご確認いただければと存じます。

 

出産すると決めた場合

出産すると決めた場合、既婚女性が夫と離婚するかどうかにより、今後の対応が異なります。

 

既婚女性が夫と離婚しないで出産する場合

既婚女性が夫と離婚しないで出産する場合、婚姻中に生まれた子どもは、原則として夫の子どもと推定されます。

 

そのため、既婚女性は不倫相手であるあなたとの子どもであることを夫に隠して出産する、もしくはあなたとの子どもであることを正直に夫に話した上で出産することになるでしょう。

 

あなたとの子どもを自分の子どもとして育てるとなると、夫が多大な精神的苦痛を被ることが予想されます。子どもが本当の父親を知る権利を奪うおそれもあります。

 

妊娠したであろうと予想される行為日付近に夫と肉体関係を持っていない場合は、不倫を疑われる可能性が高いです。夫と肉体関係がなかった場合は、あなたとの子どもであることを隠して出産するのは難しいでしょう。

 

既婚女性が、あなたとの子どもであることを夫に正直に話した場合、夫から離婚や慰謝料を求められる可能性があることも考えておきましょう

 

既婚女性が夫と離婚するが、あなたとは再婚を希望しない場合

既婚女性が夫と離婚して出産するがあなたとの再婚を希望しない場合、子どもを認知するかどうかや、養育費をどうするか決める必要があります

 

嫡出推定のルールにより、既婚女性が婚姻中に壊胎した子は、たとえ不倫相手であるあなたとの子どもであっても、夫の子どもと推定されます。夫と子どもの親子関係を否定するには、以下の期間内に嫡出否認の調停を申し立てる必要があります。

 

  • 元夫が申し立てる場合:子どもの出生を知ったときから3年以内
  • 母もしくは子どもが申し立てる場合:子どもの出生のときから3年
  • 実の父であるあなたが申し立てる場合:子どもの出生を知ったときから3年

 

夫と子どもの親子関係が否定されたら、子どもを認知するかどうか決めましょう。

 

認知とは、婚姻関係にない男女の間に生まれた子どもを、父または母が自分の子どもだと認めることです。父親であるあなたが生まれてくる子どもを認知することで、父子の間に法律上の親子関係が成立します。

 

認知をすると、次のような効果が生じます。

 

  • 認知した子どもの氏名や認知の事実があなたの戸籍に記載される
  • 認知された子どもの戸籍の父の欄にあなたの氏名が記載される
  • あなたが死亡した場合、認知した子どもはあなたの相続人となる
  • 認知した子どもの扶養義務が発生するため養育費を支払う義務が生じる

 

これらを踏まえたうえで、子どもを認知するかどうか慎重に検討しましょう

 

ただし、あなたが認知を拒否しても、強制認知の訴えを提起される可能性は残ります。

 

認知しない場合も、交際相手が一人で子どもを育てていく場合は養育費が必要となるでしょう。認知をしていなければ、法律上の扶養義務は生じませんが、交際相手との話し合いにより、認知をせず養育費のみを支払う旨の合意をする方法もあるでしょう。

 

既婚女性が夫と離婚して、あなたと再婚をする場合

既婚女性が夫と離婚して出産する場合、あなたと再婚して子どもを育てるという選択肢もあります。

 

既婚女性が夫と離婚して夫以外の男性と再婚した後に生まれた子どもは、再婚相手の子どもと推定されます。つまり、子どもが生まれる前にあなたと結婚した場合は、あなたの子どもと推定されます。

 

既婚女性があなたとの再婚を希望する場合は、結婚して子どもを一緒に育てるという選択も視野に入れましょう。

 

中絶すると決めた場合

人口妊娠中絶ができる期間は、妊娠22週未満までと法律で定められています。

 

既婚女性が既に夫と離婚している場合は、人口妊娠中絶手術の同意書にあなたがサインできます。

中絶すると決めた場合は、付添の要否や中絶手術にかかる費用の負担についても、交際相手と事前に話し合いましょう。あなたは、交際相手が受ける中絶手術による身体的・精神的苦痛や経済的負担を等分に負担すべき義務を負うため、基本的には実際にかかった費用の半分を負担するケースが多いでしょう。

 

中絶費用は、中絶手術を受ける妊娠周期や医療機関によって異なりますが、概ね以下のとおりです。

 

  • 妊娠11週6日までの初期妊娠中絶手術を受ける場合:1015万円程度
  • 妊娠12〜21週6日までの中期妊娠中絶手術を受ける場合:2050万円程度

 

既婚女性が夫と離婚しないで中絶する場合は、原則として夫の同意がないと中絶手術を受けられません。この場合、夫に中絶手術の同意を得る際に不倫の事実が知られてしまうため、夫から慰謝料を請求されるおそれがあります

 

中絶すると決めた場合は、中絶費用の負担に加え、慰謝料を請求されるおそれがあることを頭に入れておきましょう。

 

既婚女性を妊娠させてしまったら逃げずに真摯な対応を

既婚女性を妊娠させてしまったら、逃げずに真摯に対応するよう心がけましょう。

 

交際相手である既婚女性は、大きな不安を抱えていることでしょう。妊娠させてしまったあなたも大きな後悔と不安を抱え、逃げ出したい気持ちでいっぱいになっていることとお察しします。

 

しかし、話し合いを先延ばしにしたり、連絡を絶ったりするなどの不誠実な行動は、大きなトラブルを招くおそれがあります

 

ひとつの命の運命を左右する、重大な決断が求められています。妊娠の事実にしっかり向き合い、後悔しない選択ができるよう交際相手と十分に話し合って決断しましょう。

 

既婚女性を妊娠させてしまったら相手配偶者から慰謝料を請求される可能性も

既婚女性を妊娠させてしまった場合、相手配偶者から慰謝料を請求される可能性があります。

 

不倫慰謝料の金額は、不倫の期間や婚姻期間の長さ、不倫の結果生じた夫婦関係の破綻の程度等、様々な事情を考慮して算定されますが、不倫による妊娠・出産は、慰謝料を増額する事由となり得ます。

 

不倫慰謝料の相場については、「不倫(不貞行為)の慰謝料相場と過去の判例」をご参照ください。

 

判例から見る既婚女性を妊娠させた場合の慰謝料の相場

既婚女性を妊娠させた場合に請求される慰謝料額の参考として、以下の2つの判例を紹介します。

 

東京地裁平成25年 8月22日|慰謝料400万円

 

原告の妻と被告の不貞行為により夫婦関係が破壊されたとして、損害賠償を求めた事案です。

 

裁判所は、継続的な不貞行為が婚姻関係の破綻の主原因となったと認めた上で、2度の人工中絶手術を知りさらにショックを受けたことなどから、相当の精神的苦痛を受けたと判断し、原告の被った精神的・経済的な損害の賠償として、被告に対して慰謝料400万円の支払いを命じました

 

東京地裁平成30年 5月25日|慰謝料150万円

 

原告の妻と被告が不貞行為をしたため精神的苦痛を被ったとして、不法行為による慰謝料の支払いを求めた事案です。

 

裁判所は、不貞行為期間は約9か月で回数も数回程度であり不貞行為によって婚姻関係が破綻するまでには至っていないとした上で、既婚者であると知りながら不貞関係を継続し中絶を余儀なくさせたことなどから一連の不貞行為により被った精神的苦痛を認め、被告に対して謝料150万円の支払いを命じました

 

高額な慰謝料を請求されたら弁護士への相談も検討を

高額な慰謝料を請求されたら、弁護士への相談も検討することをおすすめします。

 

弁護士へ相談・依頼をおすすめする主な理由として、以下の3つが挙げられます。

 

法的観点からあなたの状況に合わせたアドバイスが受けられる

法的観点からあなたの状況に合わせたアドバイスが受けられるため、交渉を有利に進められる可能性があります。

 

慰謝料請求についてだけでなく、相手配偶者が自宅や勤務先にきたらどうしよう、退職や引っ越しを要求されて困っているなど、あなたが抱える不安についても、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。

 

相手配偶者との交渉を弁護士に一任できる

相手配偶者との交渉を弁護士に一任できるため、あなたの精神的な負担を最小限に抑えられます。

 

相手配偶者と直接交渉するのは、あなたが考えている以上に負担が大きいでしょう。不用意な発言をしてしまい、事態を悪化させるおそれもあります

 

弁護士は交渉のプロです。交渉をスムーズに進められるため、早期の解決も期待できます。解決後のトラブルも未然に防ぐための示談書の作成も任せられます。

 

慰謝料の減額が期待できる

弁護士が適正な慰謝料額を算定し減額するよう交渉してくれるため、慰謝料の減額が期待できます

 

不倫慰謝料を請求された場合、相場からかけ離れた高額な慰謝料を請求されるケースも少なくありません。ご自身で対応すると、焦りや不安に駆られ、高額な慰謝料の支払いを認めてしまうおそれがあります

 

弁護士に依頼すると、適正な金額まで減額するよう交渉してくれるでしょう。

 

相手配偶者から請求された慰謝料が高すぎると感じたら、法的知識が豊富な弁護士に相談することをおすすめします

 

まとめ

既婚女性から妊娠を告げられたら、妊娠の事実から逃げず、今後について早急に話し合う必要があります。後悔しない選択ができるよう、お腹の子どもと2人のこれからについて真剣に考え、決断しましょう。

 

相手配偶者から慰謝料を請求された場合、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。不倫による妊娠・出産があった場合、相場をかけ離れた高額な慰謝料を請求されるケースが少なくないため、減額できる可能性があります。

 

相手配偶者から150万円を超える高額な不倫慰謝料を請求されたら、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。経験豊富な弁護士が、解決に向けて、あなたを全力でサポートします。

 

初回相談は30分無料です。あなたの悩みや不安を、お気軽にご相談ください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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