更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2024年6月14日 (金)

不倫期間が長いと慰謝料は高くなる?判例から見る不倫期間と慰謝料額

不倫期間が長いと慰謝料は高くなる?判例から見る不倫期間と慰謝料額 不倫期間が長いと慰謝料は高くなる?判例から見る不倫期間と慰謝料額

サマリー

不倫がバレてしまい慰謝料請求されそうだけど、不倫期間が長いと慰謝料は高くなってしまう?と思う方もいることと思います。

不倫が長いとされるのはどれくらいから?具体的な慰謝料はいくらくらい?と慰謝料請求にあたって疑問に思うことが多くあるかと思います。

この記事では、不倫期間が慰謝料に及ぼす影響や判例から見る不倫期間と慰謝料額の関係について紹介しています。

ぜひ参考にしてください。

不倫期間が長いと慰謝料は高くなる?

不倫期間が長いと、一般的に慰謝料額は高くなる傾向にあります。

なぜなら、不倫期間が長いほど、通常、被害者の精神的苦痛の程度も大きいと考えられるからです。

ただし、不倫期間が長いというだけで必ずしも慰謝料額が高くなるわけではありません。

不倫の慰謝料額は、不倫の交際態様や相手夫婦の状況等のあらゆる事情を考慮して、最終的に決まります。

不倫期間のほか、慰謝料額の算定に影響を及ぼす要素には次のようなものがあります。

  • 夫婦の婚姻期間
  • 夫婦の子どもの有無やその年齢
  • 夫婦が離婚したか否か
  • 不貞行為が始まった経緯
  • 不貞行為の回数
  • 反省や謝罪の有無
  • 慰謝料の受取りの有無
  • 不倫相手の妊娠の有無
  • 慰謝料請求される側の収入
  • 不貞行為された側の精神的影響の程度

不倫が長い場合、3年以上前の不倫期間に対応する慰謝料は時効で消えないの?

不倫期間が長い場合、相手の配偶者が不倫の事実およびその相手を知った時から遡って3年以上経った部分については、時効で消滅するのでしょうか?

不倫による慰謝料請求の時効は、次のいずれかの期間が経過すると成立します(民法724条)。

  • 損害及び加害者を知った時から3年
  • 不法行為があった時から20年

したがって、損害及び加害者を知った時から3年経過していなければ時効は成立しません。相手の配偶者に不倫が発覚した時点では慰謝料を請求されなくても、その後も不倫を続けた場合、不倫発覚時から長期間経過後に慰謝料請求がなされることもあります。

例えば、下図のような場合です。

この場合、不貞行為を確実に知った時から3年以内に権利を行使すれば時効消滅しないとする判例もあれば、不貞行為を知ってから3年以上経過した不貞行為部分については、一部時効により消滅するとした判例もあります。

ただし、相手の配偶者が不貞行為を知ってから3年以上経過した部分が一部時効により消滅するとみなされたとしても、継続的に不貞行為が続いてきたことが証拠上明らかな場合支払わなければならない慰謝料額が大幅に減額されることは、ほとんどないでしょう。

不倫期間が1年以上だと長いと判断される?

不倫期間はどれくらいで長いと判断されるのでしょう?以下、一般的な意見と裁判実務上の評価を見ていきましょう。

一般的な意見は1年以上だと長いと考えられている

一般的な意見は1年以上だと長いとされています。

弁護士相談プラットフォームのカケコムを運営する株式会社カケコムが、過去に不倫経験のある男女100名を対象に実施したアンケートによると、不倫期間1年前後にあたる「半年~1年」「1~3年」の合計が全体の47%と約半数を占めていることが分かります。

したがって、世間一般的には1年以上だと長いと考えるでしょう。

画像引用元:【不倫の期間の平均は?】1年前後って本当?みんなの不倫事情を徹底調査 – カケコムメディア (kakekomu.com)

裁判実務上は1年以内なら比較的短期と評価される

裁判実務上は1年以内なら比較的短期と評価されるでしょう。

判例上も、不倫期間が1年以内の事例では、比較的慰謝料額が低い傾向にあります。

判例から見る|不倫期間の長さによる慰謝料の増減をケース別に比較

不倫の慰謝料額は、個別の事情によって変動するため、半年ならいくら、1年ならいくら、3年以上ならいくらと不倫の期間の長さによって慰謝料の金額が決まっているわけではありませんが、過去の判例から不倫期間の長さと慰謝料額をケース別に見てみましょう。

相手夫婦の婚姻期間が1年未満の場合

相手夫婦の婚姻期間が1年未満と比較的短いため、全体的に低い慰謝料額になっていますが、不貞期間が長い方が、慰謝料額が高い傾向にあります。

相手夫婦の婚姻期間が1年以上3年未満の場合

相手夫婦の婚姻期間が1年未満の場合と比較して、全体的に高い慰謝料額になっています。

不貞期間については、やはり長い方が、慰謝料額が高い傾向にあります。

相手夫婦の婚姻期間が3年以上5年未満の場合

相手夫婦の婚姻期間が長くなるにつれ、不貞期間が長くなるにつれ、慰謝料額は高い傾向にあります。

相手夫婦の婚姻期間が5年以上10年未満の場合

相手夫婦の婚姻期間が5年以上10年未満と長い場合であっても、不倫により離婚に至らなかった場合は、慰謝料額は低い傾向にあります。

不貞期間については、やはり長い方が、慰謝料額が高い傾向にあります。

相手夫婦の婚姻期間が10年以上20年未満の場合

相手夫婦の婚姻期間が10年以上20年未満と長く、かつ不倫により離婚に至った場合は、慰謝料額はかなり高くなる傾向にあります。

不貞期間については、やはり長い方が、慰謝料額が高い傾向にあります。

相手夫婦の婚姻期間が20年以上の場合

相手夫婦の婚姻期間が20年以上と長い場合であっても、離婚に至った場合と至らなかった場合では慰謝料額が大きく異なります。

不貞期間については、やはり長い方が、慰謝料額が高い傾向にあります。

まとめ

不倫期間が慰謝料額に及ぼす影響についてお分かりいただけたでしょうか?

判例を見ても、不倫期間が長いほど慰謝料額が高くなる傾向にあることがお分かりいただけたかと思います。

しかし、不倫期間が長いからといって必ずしも慰謝料が高額になるわけではありません。

あなたに慰謝料の減額事由があれば、交渉で減額できることもあります。

長期間の不倫で慰謝料請求された場合には、ぜひ弁護士に相談してください。弁護士が、慰謝料減額の要素がないかを検討し、減額交渉まで行います。

ネクスパート法律事務所では、不貞問題に強い弁護士が在籍しています。仕事が忙しくて相談に行けない人や遠方にお住まいの方のためにオンライン法律相談サービスも実施しています。初回の相談は30分無料ですので、ぜひ一度ご相談ください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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