真剣に付き合っていた彼氏が既婚者だった場合、ショックは隠しきれません。しかし、近年ではマッチングアプリやSNSと通じて出会う人も多く、既婚者なのに独身と偽ってプロフィールを公開している男性がいるようです。
この記事では、交際中の彼氏が既婚者だった場合に、とるべき対応について解説します。
目次
彼氏が既婚者だったことが判明!取るべき対処法は?
ここでは、彼氏が既婚者だったことが判明したときに取るべき対処法について解説します。
彼氏が既婚者なのに独身と偽っている可能性がある場合の特徴は?
異性と出会って付き合いが始まる時、独身の証明書を見せてほしいと求める人は少ないでしょう。お互いに独身だと信じて付き合いが始まることがほとんどで、多くの人は相手に対して誠実に対応しています。
しかし、中には既婚者であることを隠して、付き合いを始める不誠実な人もいます。
彼氏を不誠実な人だと思いたくはないけれど、何かおかしい…と感じたとき、以下の点に当てはまるかどうか、考えてみてください。
- 彼氏が自宅や勤務先の住所を教えてくれない
- 彼氏の自宅へ行くことを拒否される
- 彼氏と平日の夜や休日は、なかなか連絡がとれない
- 彼氏と年末年始など、長期間の休日は会えない
- 彼氏が一緒に写真を撮るのを嫌がる
- 彼氏が左手の薬指に指輪をした跡がある
すべての人に当てはまるわけではありませんが、こうした特徴があれば、彼氏が既婚者である可能性が高いです。
彼氏が既婚者だと分かったら、交際をすぐにやめる
彼氏が既婚者だと分かったら、交際をすぐにやめましょう。好意を持って付き合いを始めた人と別れるのは辛いことですが、既婚者と知ったにもかかわらず付き合いを続けると、彼氏の配偶者から慰謝料を請求されるおそれがあります。
彼氏が既婚者と嘘をついていた証拠を集める
彼氏に既婚者だと嘘をつかれていたと分かったら、まず嘘をついていた証拠を確保しましょう。マッチングアプリなどで知り合ったなら彼氏のプロフィール、独身だと語っているLINEやメールなどのメッセージ、会っていた頻度や連絡の回数など、細かくまとめておきましょう。
彼氏が既婚者だった!独身と嘘をついていた彼氏を訴えられる?
ここでは、独身と嘘をついていた彼氏を訴えられるかどうか、解説します。
独身と嘘をついていたら貞操権の侵害にあたる可能性がある
彼氏が独身と嘘をついてあなたと性的な関係を持った場合、その行為は、貞操権の侵害にあたる可能性があります。
貞操権とは、性的な関係になる相手を自分自身で選ぶ権利や、自分の意思に反して性的な侵害を受けない権利をいいます。既婚者であるにもかかわらず独身だと偽って交際をしたことは、性的な関係を持つ相手を選ぶ権利を侵害されたことになります。
貞操権侵害を理由に慰謝料を請求する条件は?
貞操権侵害を理由に、慰謝料を請求するためには、次のような事情が必要です。
真剣に交際をしていた
付き合っている中で結婚の話が出ていたなど、彼氏との交際が真剣なものだったら、慰謝料請求ができる可能性があります。
肉体関係があった
貞操権侵害を主張するなら、性的関係があることが必要です。性的関係がない場合は、貞操権侵害を理由とした慰謝料は請求できません。
相手が既婚者であることを隠していた
既婚者であることを彼氏が意図的に隠していたことも要件の一つです。貞操権侵害と言えるためには、騙された側に過失がないこと、つまり、嘘を信じても仕方のない状況があったことが必要です。
関連記事:貞操権の侵害とは|慰謝料の相場と成立要件
既婚者だったのに独身と偽った彼氏に慰謝料を請求する方法は?
ここでは、既婚者だったのに独身と偽った彼氏に慰謝料を請求する方法について解説します。
内容証明郵便で慰謝料請求をする
まずは彼氏の住所を調べて、内容証明郵便で慰謝料を請求しましょう。内容証明郵便に法的な拘束力はありませんが、通常の郵便に比べると心理的な圧力をかけられます。相手に確実に届いたことを確認するため、必ず配達証明をつけて送りましょう。
このとき、「お金を払わなければ奥さんにバラす」など、感情的な文章を記載しないことが重要です。嘘をつかれて腹立たしい気持ちがあると思いますが、感情的な文面で送ると場合によっては脅迫と捉えられる可能性があります。
ただし、彼氏の自宅に内容証明郵便を送付することで、彼氏の配偶者から不貞行為に基づく慰謝料請求をされる可能性もあります。
彼氏の配偶者から不貞行為に基づく慰謝料請求をされたらすぐに弁護士に相談しましょう。
また、彼氏への慰謝料請求は、ご自身のみで対応せず、弁護士などの代理人を立てる方法をおすすめします。
関連記事:不倫慰謝料を請求された方
慰謝料請求訴訟を起こす
内容証明郵便を送っても彼氏が無視をして何も対応しない場合、慰謝料請求訴訟の提起を検討しましょう。訴訟は慰謝料を請求する側から裁判所に提起をしなければいけません。その際には所定の手続きがあるため、慰謝料請求訴訟を起こすなら弁護士に相談することをおすすめします。
彼氏が既婚者だったことを隠していても慰謝料を請求できないケースは?
ここでは、彼氏が既婚者だったことを隠していても慰謝料請求ができないケースについて解説します。
肉体関係がなかった
貞操権侵害を主張して慰謝料を請求するには、彼氏と性的な関係があったことが必要です。頻繁に会っていたものの性的関係がない場合は、慰謝料を請求できません。
彼氏が既婚者であると気付けなかったことに過失がある場合
女性が思慮・分別のある年齢であれば、彼氏の行動をみて既婚者であると気が付くこともあります。
交際開始時や交際中の言動・出来事に目を向けて注意を払っていれば、彼氏が既婚者だと気づけたはずなのに確認を怠ったために気づけなかった場合、女性側にも過失があるとして、慰謝料請求が認められない可能性があります。
例えば、会社の同僚と性的な関係になり、その人が既婚者だったことに気付けなかったという主張は少々無理があるので、貞操権侵害を理由に慰謝料を請求するのは難しいかもしれません。
彼氏が既婚者だったと分かっても付き合いを続けたらどうなる?
ここでは、彼氏が既婚者だったと分かっても、付き合いを続けたらどうなるか、解説します。
彼氏が既婚者だと分かっていながら付き合いを続けることは、故意による不法行為が成立します。この場合は、彼氏の配偶者から慰謝料を請求される可能性が高くなります。
彼氏が既婚者だったと分かった場合、弁護士に相談・依頼するメリットは?
ここでは、彼氏が既婚者だったと分かった場合、弁護士に相談・依頼するメリットについて解説します。
彼氏に対して慰謝料請求ができるか、的確なアドバイスができる
弁護士であれば、彼氏に独身だと嘘をつかれていた場合に、慰謝料を請求できるかどうか、的確にアドバイスできます。泣き寝入りせずに問題を解決する道筋が得られます。
代理人として先方と話し合いができる
弁護士に対応を依頼すれば、代理人として彼氏と話し合いを進めてもらえます。独身だと騙されたことで怒りがおさまらない状況だと、感情的な言葉しか出てこない可能性があります。それでは建設的な話し合いができないばかりか、脅迫と取られてしまうこともあります。
弁護士であれば、冷静に話し合いができますし、彼氏と会う精神的なストレスからも解放されます。
彼氏の配偶者からの慰謝料請求のリスクを踏まえた解決方法を提案してくれる
彼氏に嘘をつかれていたとはいえ、既婚者と一定期間性的な関係を持った事実があるなら、彼氏の配偶者から慰謝料を請求されるリスクがあります。彼氏に嘘をつかれていた上に慰謝料まで請求されては、納得がいかないでしょう。
早めに弁護士に相談をすれば、適切な対処法や解決方法のアドバイスを受けられ、配偶者からの慰謝料請求のリスクを回避した解決策を模索できます。
裁判になった場合、手続きなどの対応を任せられる
彼氏が無視をして何も対応しない場合、裁判での解決を図ることもあるでしょう。弁護士に依頼すればすべての手続きと対応を任せられます。裁判を提起するには、所定の手続きがあり複雑です。ミスのないようスムーズに進めるためには、弁護士に依頼したほうがよいでしょう。
まとめ
付き合っていた彼氏が既婚者だったと知ったら、怒り心頭になります。将来を考えて真剣に付き合っていればいるほど、落胆する気持ちが強いですが、決して泣き寝入りしてはいけません。彼氏が既婚者だった事実が判明したら、できるだけ早く弁護士に相談をしましょう。
ネクスパート法律事務所には、不倫慰謝料に関して多数手がけてきた弁護士が在籍しています。悔しい気持ちを法律で解決するために、的確なアドバイスを提供いたしますので、お気軽にご相談ください。