更新日:2022年8月8日 (月)

公開日:2022年8月8日 (月)

個人情報開示請求とは?概要・方法をわかりやすく解説

個人情報開示請求とは?概要・方法をわかりやすく解説 個人情報開示請求とは?概要・方法をわかりやすく解説

サマリー

個人情報開示請求(こじんじょうほうかいじせいきゅう)とは、行政機関や民間事業者が保有する自己の個人情報を開示してもらうための手続きです。

開示請求を行うことで、自己の個人情報が望まない形で利用されていないか、不当に第三者へ提供されていないかなどを確認できることがあります。

この記事では、個人情報の開示請求について、以下のとおり解説します。

個人情報開示請求とは
個人情報開示請求の法的根拠となる法律とは
個人情報開示請求をできるのは誰?
個人情報開示請求の方法
個人情報開示請求手続きの流れ
個人情報開示請求にかかる費用は?|開示手数料の目安
個人情報開示請求にかかる期間は?

個人情報開示請求をご予定の方は、ぜひご参考になさってください。

個人情報開示請求とは

ここでは、個人情報開示請求について解説します。

行政機関や民間事業者が保有する個人情報を開示してもらうための手続き

個人情報開示請求とは、行政機関や民間事業者が保有する個人情報を開示してもらうための手続きです。

個人情報開示請求で開示できる情報の種類は?

行政機関が保有している情報を保有個人情報と呼び、民間事業者が保有している情報を保有個人データと呼びます。

それぞれの違いを確認しましょう。

保有個人情報

保有個人情報とは、行政機関の職員が職務上作成し、または取得した個人情報であり、行政機関の職員が組織的に利用するものとして保有しているものです。ただし、行政文書に記録されているものに限ります。

保有個人データ

保有個人データとは、個人情報取扱事業者が以下を実施できる権限を持つ個人データです。

  • 開示
  • 内容の訂正
  • 追加・削除
  • 利用の停止
  • 消去
  • 第三者への提供の停止

上記に該当しても、6か月以内に消去する個人データや以下に該当する個人データは、保有個人データに含まれません。

  • 生命や身体、財産に危害を及ぼすおそれのあるもの
  • 違法行為や不当行為を助長し、または誘発する恐れのあるもの
  • 国の安全や他国や国際機関との信頼関係を損ねたりする可能性があるもの
  • 他国や国際機関との交渉時に不利益を被る可能性があるもの
  • 犯罪の予防・鎮圧・捜査など公共の安全と秩序の維持に支障が及ぶおそれのあるもの

個人情報開示請求の法的根拠となる法律とは

行政機関と民間事業者は、以下のとおり、それぞれ異なる法律に従って個人情報を取り扱っています。

  • 行政機関:行政機関個人情報保護法
  • 民間事業者;個人情報保護法

それぞれの法律において、個人が行政機関・民間事業者に対して、自己を本人とする個人情報の開示を請求する権利が定められています。

ひとつずつ説明します。

行政機関個人情報保護法

行政機関個人情報保護法第12条は、行政機関が保有する自己を本人とする保有個人情報について、開示請求権を定めています。

個人情報保護法

個人情報保護法第33条は、個人情報取扱事業者が保有する当該本人が識別される保有個人データについて、開示請求権を定めています。

個人情報開示請求権は裁判上も行使可能

個人情報保護法に基づく開示請求権は、裁判上でも行使できます。

ただし、訴えの提起等を行うためには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

  • 本人からの事前請求が事業者に到達した日から2週間経過すること
  • 本人からの事前請求を事業者が拒んだこと

個人情報開示請求をできるのは誰?

ここでは、個人情報を開示請求できる人の範囲について解説します。

行政機関に開示請求する場合

行政機関に対する開示請求は、原則として保有個人情報の本人が行わなければなりません。

未成年者や成年被後見人など自ら開示請求することが困難な場合は、その法定代理人(親権者や成年後見人など)が、本人に代わって開示請求することが認められています。

一部の行政機関においては、国民の利便性向上に資するものとして、本人から開示請求の委任を受けた任意代理人(税理士や弁護士等)による開示請求も認められています。

民間事業者に開示請求する場合

民間事業者への開示請求は、次の方が行えます。

  • 保有個人データの本人
  • 未成年者又は成年被後見人の法定代理人
  • 本人から開示請求の委任を受けた任意代理人

個人情報開示請求の方法

ここでは、個人情報開示請求の方法を解説します。

開示請求の方法には、次の3つの方法があります。

  • 開示請求書を窓口に直接提出する
  • 開示請求書を郵送で提出する
  • オンラインで開示請求する

ひとつずつ説明します。

開示請求書を窓口に直接提出する

直接窓口に赴いて開示請求する場合は、あらかじめ開示請求を求める行政機関または民間事業者のホームページから、所定の開示請求書をダウンロードして必要事項を記入します。

必要事項を記入した開示請求書とともに、以下のものを窓口に提出・提示します。

  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)
  • 開示手数料

ただし、民間事業者は、窓口持参で開示請求書の受け取りを拒否している場合もありますので、ホームページ等であらかじめ確認しましょう。

開示請求書を郵送で提出する

郵送で開示請求する場合も、あらかじめ開示請求を求める行政機関または民間事業者のホームページから、所定の開示請求書をダウンロードして必要事項を記入します。

必要事項を記入した開示請求書とともに、本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)の写しを郵送します。

開示手数料の納付方法は、提出先によって異なりますので(収入印紙、納付書、定額小為替等)、あらかじめ確認し、指定された方法で納付します。

オンラインで開示請求する

行政機関へ開示請求する場合は、公的個人認証制度等を利用して、開示請求書の記載情報に電子署名を行い、電子署名を行った者を確認するために必要となる電子証明書を開示請求書とともに行政機関に送信します。開示手数料も原則として電子納付により行います。

民間事業者への開示請求については、これまで原則として書面の交付による方法とされていましたが、個人情報保護法の改正により(2022年4月1日施行)、開示請求者が希望した場合、電磁的記録による開示が可能となりました。

本記事掲載時点では、民間事業者において開示請求のオンライン化が進んでいませんが、将来、オンラインでの開示請求が主流になることが予想されます。

個人情報開示請求手続きの流れ

ここでは、個人情報開示請求手続きの流れについて解説します。

個人情報開示請求の手続きの流れは、概ね以下のとおりです。

  • 開示請求書の提出
  • 開示・不開示の決定
  • 開示の実施申出
  • 開示の実施

ひとつずつ説明します。

開示請求書の提出

窓口または郵送、オンラインのいずれかの方法により開示請求書を提出します。

開示請求に際して、本人確認書類の原本提示または写しを提出し、開示手数料を納付します。

開示・不開示の決定

開示・不開示の決定は、原則として30日以内に行われ、本人または法定代理人等に通知されます。

事務処理上の困難その他正当な理由により、30日以内に開示・不開示の決定が行えない場合は、30日以内に限り期限が延長されるケースもあります。

開示の実施申出

開示決定の通知を受けた場合は、通知のあった日から30日以内に開示決定通知書に記載された開示の実施方法の中から希望する実施方法を選択し、窓口又は郵送にて所定の申出書(開示決定通知書に同封されるのが一般的)を提出して開示の実施を申し出ます。

開示の実施

開示の実施を申し出ると、希望した実施方法にした方法(閲覧または写しの交付等)により開示が実施されます。

個人情報開示請求にかかる費用は?|開示手数料の目安

ここでは、個人情報開示請求にかかる費用について解説します。

行政機関の場合

行政機関への開示請求に伴う開示手数料は、行政文書1件につき300円です。

インターネットを利用してオンライン開示請求を行う場合は、行政文書1件につき200円の開示手数料がかかります。

民間事業者の場合

民間事業者への開示請求に伴う開示手数料は、事業者によって異なります。

500円~1,000円程度としている事業者が多いようです。

個人情報開示請求にかかる期間は?

ここでは、個人情報開示請求にかかる期間について解説します。

開示・不開示の決定までは約30日

開示・不開示の決定は、原則として開示請求書の提出後30日以内に行われます。

事務処理上の困難その他正当な理由がある場合には、更に30日以内の範囲で期限が延長されるケースもあります。

開示の実施申出は決定から30日以内に

開示の実施申出は、開示決定の通知を受けた日から30日以内に行う必要があります。

申出から数日中に開示が実施される

開示の実施申出から早ければ当日、遅くても数日中に開示が実施されるのが通常です。

まとめ

法律は、行政機関や民間事業者が、自己の個人情報を適正に取り扱っているか、利用目的の範囲を超えて個人情報を利用していないか確認できるよう、本人に開示請求権を認めています。

開示請求をしたものの、開示を求める情報を当該機関が保有していなかったり、開示請求の対象外となる情報であったりすることもあります。

手続きに少しでも不安がある方は、弁護士に相談することをおすすめします。

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