更新日:2025年7月28日 (月)

公開日:2024年7月30日 (火)

リベルサスの転売で書類送検された事案を弁護士が解説

リベルサスの転売で書類送検された事案を弁護士が解説 リベルサスの転売で書類送検された事案を弁護士が解説

サマリー

リベルサス、マンジャロ、オゼンピック、サクセンダ、ビクトーザなど、オンライン診療によるGLP1ダイエットが流行っています。
2024年7月22日、リベルサスを転売したとして、一般人の女性2人が書類送検されたという報道がありました。

書類送検とは、逮捕はしなかったけれども警察が立件して、事件記録などの書類を検察官に送ったことを意味します。そのため書類送検と言います。

さて、リベルサスを転売すると、どのような罪に問われるのでしょうか。
また、糖尿病治療薬であるリベルサスを医師が、ダイエット目的で処方することは認められるのでしょうか。

以下、弁護士が解説いたします。

また、ネクスパート法律事務所は、薬機法・医療法領域において、次の実績を積み上げてきました。

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リベルサスを転売する罪

薬機法24条には、以下のような記載があります。

(医薬品の販売業の許可)

薬局開設者または医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列してはならない。

薬機法第24条1項

つまり薬局や医薬品販売の許可を受けない一般人は、業として、医薬品を販売したり、お金をもらわなくても授与することが禁止されています。

ここで「業として」の解釈について、判例では、「反覆継続して医薬品を不特定または多数の者に対してなす意思のもとに有償譲渡する行為があれば足り、その販売の回数の多少または店舗の開設の有無等を問わない。」としています。

そのため、販売回数が少なくても、反復継続して販売する意思が認められれば、「業として」に該当することになります。

そして、上記の薬機法24条1項に違反すると、薬機法84条9号により、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処し、またはこれを併科される、ということになります。

最大で3年の懲役と300万円の罰金のダブルパンチということになってしまいます。

リベルサスに限らず、医薬品の販売はいずれも同様ですので、十分にご注意ください。

すでにメルカリやヤフーオークションでは医薬品の出品が規約で禁止されていますが、規約を無視すると、最悪逮捕されて懲役もありえるということになるのです。

リベルサスのオンライン診療処方

ところで、リベルサスは、糖尿病治療薬であり、本来はダイエットのための医薬品ではありません。

そのようなリベルサスを医師が処方することは許されるのでしょうか。

結論としては、現段階では禁止されていません。

医師は、薬機法ではなく、医師法・医療法とのその解釈により、患者を治療するために広範な裁量が認められています。

そのため、国内で未承認の医薬品を使用することも可能です。リベルサスにおいては、ダイエット効果は国内で未承認ですが、これをダイエットの患者に使用することは禁止されていないのです。

ただ、医師会や糖尿病学会などからは反対の声も強く、近々規制がなされる可能性はあると巷では噂されているところです。

製薬会社も、ダイエット目的で処方するクリニックへは販売を控え始めているようです。

今後の動きに注目です。

終わりに

ネクスパート法律事務所では、薬機法やオンライン診療に関するご相談を初回無料で受け付けております。
お気軽にお問い合わせをお待ちしています。

コラム監修者

Shunsuke Teragaki

Shunsuke Teragaki

所属:東京本店

広島県広島市出身。修道高校、慶應義塾大学商学部、青山学院大学法科大学院を卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、個人・法人問わず幅広い分野の相談・交渉に取り組む。ネクスパート法律事務所の代表弁護士として、依頼者に最適な見通しと戦略的な解決策を示すことを信条とし、丁寧かつ粘り強い対応で信頼を築いている。

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