更新日:2025年7月28日 (月)

公開日:2022年9月30日 (金)

特定商取引法の継続的役務に当てはまる美容医療契約について

特定商取引法の継続的役務に当てはまる美容医療契約について 特定商取引法の継続的役務に当てはまる美容医療契約について

サマリー

今回は、特定商取引法の継続的役務に当てはまる美容医療契約について解説いたします。

特定継続的役務提供とは?

まず「役務」とは、サービスのことです。

次に、規制の対象となる「特定継続的役務」とは、身体の美化など確実に効果が得られるとは限らないサービスであって、美容医療、エステティック等、政令で定められているものになります。

そして、「特定継続的役務提供」とは、消費者が事業者から政令で定める「特定継続的役務」を、長期かつ継続的に提供を受け、事業者に一定の金額を超える対価を支払う取引のことです。

美容医療契約の特定継続的役務提供について

美容医療契約のうち、以下のサービスについて、その期間が1カ月を超え、金額が5万円を超える場合は、特定商取引法が適用されます。

  1. 脱毛
  2. にきび・しみ等の除去
  3. しわ・たるみの軽減
  4. 脂肪の減少
  5. 歯の漂白

美容医療の場合

特定継続的役務
2 人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体型を整え、体重を減じ、又は歯牙を漂白するための医学的処置、手術及びその他の治療を行うこと(美容を目的とするものであつて、主務省令で定める方法によるものに限る。)。

特定継続的役務提供の期間
一月

契約の解除によつて通常生ずる損害の額
五万円又は契約残額の百分の二十に相当する額のいずれか低い額   契約の締結及び履行のために通常要する費用の額 二万円

特定商取引法施行令(政令)より  

美容医療の定義

人の皮膚を清潔にし、若しくは美化し、体型を整え、体重を減じ、又は歯牙を漂白するための医学的処置、手術及びその他の治療を行うこと(美容を目的とするものであって、主務省令で定める方法によるものに限る。)と定義されています。

期間や金額の要件

期間:1カ月を超えるもの

金額:5万円を超えるもの

施術方法等の要件

第31条の5

令別表第4の2の項の主務省令で定める方法は、次の各号に掲げるものについて、それぞれ当該各号に定めるものとする。
1 脱毛 光の照射又は針を通じて電気を流すことによる方法
2 にきび、しみ、そばかす、ほくろ、入れ墨その他の皮膚に付着しているものの除去又は皮膚の活性化 光若しくは音波の照射、薬剤の使用又は機器を用いた刺激による方法
3 皮膚のしわ又はたるみの症状の軽減 薬剤の使用又は糸の挿入による方法
4 脂肪の減少 光若しくは音波の照射、薬剤の使用又は機器を用いた刺激による方法
5 歯牙の漂白 歯牙の漂白剤の塗布による方法

特定商取引法施行規則(省令)より

役務内容 方法 通達
脱毛 光の照射または針を通じて電気を流す方法 レーザー脱毛、針脱毛
にきび・しみ・そばかす・ほくろ・入れ墨その他皮膚に付着しているものの除去、皮膚の活性化 光・音波の照射、薬剤の使用 、機器を用いた刺激による方法 レーザー・超音波を照射する機器によるもの、ケミカルピーリングや高周波の照射機器によるもの
皮膚のしわ又はたるみの症状の軽減 薬剤の使用、糸の挿入による方法 ヒアルロン酸注射、糸によるリフトアップなど
脂肪の減少 光・音波の照射、薬剤の使用、機器を用いた刺激による方法 レーザー・超音波を照射する機器によるもの、脂肪溶解注射によるもの、脂肪を冷却する機器によるもの
歯牙の漂白 歯牙の漂白剤の塗布による方法 ホワイトニングジェルを注入したマウストレーを装着させるものなど

関連商品に関する取引について

特定継続的役務提供に対する特定商取引法の規制は関連商品にも及びます。

関連商品とは?

関連商品とは、特定継続的役務提供を受ける場合に消費者が購入する必要がある商品のことです。

美容医療の関連商品例

  1. いわゆる健康食品等(医薬品を除く)
  2. 化粧品
  3. マウスピース(歯牙の漂白のために用いられるものに限る。歯牙の漂白剤)
  4. 医薬品及び医薬部外品であって美容を目的とするもの

サービスの提供を受けるにあたり、関連商品の売買が継続的に行われている場合には、消費者が契約関係を解消することが困難になるおそれがあるため、消費者保護の観点から、特定継続的役務提供に関する契約について、クーリング・オフを行う場合には、その関連商品の売買契約についても、一体としてクーリング・オフを行うことが認められています。

主な規制

  1. 誇大広告の禁止
  2. 不実告知、故意の事実不告知
  3. 威迫・困惑行為の禁止
  4. 迷惑勧誘等の禁止
  5. 概要書面・契約書面の交付義務
  6. 解除妨害の禁止

事業者は契約を締結するまでの間に、提供されるサービスの内容等を記載した書面(概要書面)を消費者に交付する必要があります。

また、契約を締結した際には、提供されるサービスの内容等を記載した書面(契約書面)を消費者に対して交付しなければなりません。

概要書面や契約書面に記載すべき事項は多岐に渡るため、書面の内容にご不明な点等ございましたら、ネクスパート法律事務所へお尋ねください。

解約について

  1. クーリング・オフ
  2. 中途解約
  3. 不実告知や故意の事実不告知により誤認して契約した場合の取消し

特定商取引法が適用されるサービスについては、契約書面を受け取った日を含む8日間はクーリング・オフができます。

また、クーリング・オフ期間経過後であっても、契約期間内であれば、解約料等決められた金額を支払うことで、中途解約ができます。

なお、事業者が請求できる解約料には上限があります。

※全ての美容医療サービスの施術でクーリング・オフや中途解約ができるわけではありません。

最後に

弊所では、特定商取引法以外にも、薬機法・医療法・景表法等に違反する表示がないか、総合的にチェックを行い、代替案の提案までさせていただいております。

広告をするにあたり、「この表示では法律違反になるのでは?」「この項目は表示しなくてもよいか?」等、表示すべき事項にご不明な点がございましたら、是非ネクスパート法律事務所へお問い合わせください。

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