解決結果のサマリー
※プライバシー保護のため、事例の内容は特定できないよう一部変更し、金額は概数で記載しています。
※解決結果は個別の事案の内容に基づくものであり、同種の結果を保証するものではありません。
事例の概要
ご依頼者のAさんは、40代の女性です。長年にわたり関係のあった男性Bさんについて、Bさんの元妻Cさんから、本人名義で慰謝料1000万円を求める請求が届きました。Cさんは、弁護士でない第三者を交渉の窓口に指定してきました。当事務所は受任後、弁護士でない者を窓口とする交渉には応じられないと回答。相手方本人とのやり取りを経て、当事務所は250万円の分割払いを提示しました。その後、相手方は弁護士に依頼し、相手方代理人から500万円の提示がありました。当事務所は、支払方法を分割から一括に切り替えたうえで250万円を維持。相手方は350万円を最終の提示とし、当方が応じて合意に至りました。合意書には、不貞の事実の確認、慰謝料の一括払い、遅延損害金、相互の接触禁止、清算条項が置かれ、Aさんは当事務所の預り金口座から相手方代理人の口座へ一括で送金して終結しました。担当は北條さやか弁護士と鈴木諒弁護士です。
請求1000万円に対し、合意額は350万円(65%減)。支払いは一括で、受任から締結まで数か月。訴訟にはなっていません。
ご相談時の課題
表面上の課題
- 相手方本人の名義で、1000万円という高額の請求が届いた
- 相手方は、弁護士でない第三者を交渉の窓口に指定してきた
- Aさんは不貞の事実を認めており、争点は金額と支払方法だった
本当の課題は3つ
- 弁護士でない第三者との交渉を避ける——弁護士でない者が報酬を得て他人の法律事務を扱うことは法律で禁じられています。相手方が指定した第三者との交渉には応じられず、相手方本人か相手方の弁護士との交渉に限る必要がありました
- 1000万円という請求額の水準——不貞慰謝料の裁判例の水準に照らせば、1000万円は極めて高額です。相手方に弁護士が付けば、水準に沿った交渉が可能になると見込まれました
- 支払方法の切り替え——分割払いは相手方にとって回収の不安が残るため、一括払いに切り替えることで金額面の譲歩を引き出せることがあります。Aさんの資力を踏まえて、切り替えのタイミングを判断する必要がありました
ご依頼中のやりとり——Aさんはどうサービスを使ったか
弁護士の対応
(1) 弁護士でない第三者との交渉を拒否する
受任後、当事務所は相手方本人宛てに受任通知を送りました。相手方は弁護士でない第三者を交渉の窓口に指定してきましたが、当事務所は、弁護士でない者を窓口とする交渉には応じられないと回答し、相手方本人か相手方の弁護士との交渉に限る旨を伝えました。
(2) 分割案を提示する
相手方本人とのやり取りを経て、当事務所は250万円の分割払いを提示しました。1000万円という請求額が裁判例の水準を大きく超えていることを前提とした提示です。
(3) 相手方に弁護士が付き、一括案へ切り替える
相手方は弁護士に依頼し、相手方代理人から500万円の提示がありました。当事務所は、支払方法を分割から一括に切り替えたうえで、250万円を維持しました。一括払いは相手方にとって回収の不安がなくなるため、金額面の譲歩を引き出す材料になります。
(4) 350万円で合意し、預り金口座から送金
相手方は350万円を最終の提示としました。当事務所はAさんと協議のうえこれに応じ、合意書を締結。Aさんは当事務所の預り金口座に資金を預け、事務所から相手方代理人の口座へ一括で送金しました。
ご依頼中のやりとり——Aさんはどうサービスを使ったか
- 受任後、相手方からの連絡はすべて事務所へ
- 分割案から一括案への切り替えについて、資力を踏まえて説明を受けて判断
- 合意書の条項の説明を受けて締結
解決結果
ご依頼前、Aさんは1000万円の請求と、弁護士でない第三者を窓口とする交渉の要求を前にしていました。
解決時には、金額は1000万円から350万円へ。合意書には、不貞の事実の確認、慰謝料の一括払い、遅延損害金、相手方とAさんが互いに接触しない相互の条項、清算条項が置かれています。Aさんは当事務所の預り金口座に資金を預け、事務所から相手方代理人の口座へ一括で送金して終結しました。
担当弁護士からのコメント(北條さやか弁護士)
相手方本人が弁護士でない第三者を交渉の窓口に指定してくることがあります。弁護士でない者が他人の法律事務を扱うことは法律で禁じられており、当事務所はそのような交渉には応じません。本件では、相手方に弁護士が付いた後に水準に沿った交渉ができるようになり、分割案から一括案へ切り替えて350万円で合意しました。1000万円という請求額を前にしても、水準を見据えて対応することが大切です。
この事例に関するよくある質問
Q1. 相手方が、弁護士ではない知人を交渉の窓口に指定してきました。応じるべきですか?
弁護士でない者が報酬を得て他人の法律事務を扱うことは法律で禁じられています。本事例では、当事務所は第三者を窓口とする交渉には応じられないと回答し、相手方本人か相手方の弁護士との交渉に限りました。
Q2. 1000万円を請求されました。本当にそこまで支払う必要がありますか?
不貞慰謝料の額は裁判例に一定の水準があり、1000万円は極めて高額です。本事例では、350万円で合意しました。
Q3. 分割払いと一括払いで、金額は変わりますか?
一括払いは相手方にとって回収の不安がなくなるため、金額面の譲歩を引き出す材料になることがあります。本事例では、分割案から一括案へ切り替えた後に、相手方が最終の提示を示しました。
Q4. 支払いはどのように行いましたか?
本事例では、依頼者が当事務所の預り金口座に資金を預け、事務所から相手方代理人の口座へ一括で送金しました。支払いの記録が確実に残ります。