住んでいる場所や商売をしている場所が再開発事業の対象となった場合、どのような流れで再開発が進められるか気になることでしょう。
この記事では、再開発の具体的な流れについて解説します。
再開発はどのような流れで行われるか?
市街地再開発事業には、第1種事業と第2種事業があります。
第1種事業とは、再開発によって新たに建てられる施設等(再開発ビル)の一部(保留床)の処分(新しい居住者や営業者への売却等)などにより、事業費を賄う仕組みです。
再開発事業を行う前から施行地区内に建物・土地を所有していた人は、これらの評価額に見合う再開発ビルの床(権利床)を受け取ります。これを権利変換といいます。権利変換を希望せず、地区外に転出する場合は、補償金を受け取れます。
第2種事業は、施行地区内の建物・土地等を、施行者が買収または収用し、従前の権利者が希望すれば、その対償に代えて再開発ビルの床が与えられる方法です。公共性や緊急性が著しく高い地域で行われます。
多くの市街地再開発は、第1種事業として行われるため、ここでは、第1種事業の流れについて解説します。
住民に対して住民説明会等が行われる
施行予定地区内の住民に対して、住民説明会等が行われます。
なぜ再開発が必要なのか、どのぐらいの費用がかかるか、再開発を進めるおおまかな流れなどの説明がされます。
住民説明会では、住民側が疑問に思っている点や意見を述べられます。
準備組合が設立される
ある程度の地権者の賛同が得らえる見込みが立つと、再開発準備組合が設立されます。
準備組合とは、施行予定地区内の地権者等が任意に組織する団体で、市街地再開発組合(本組合)の前身となる団体です。
準備組合の主な活動内容は、以下のとおりです。
| 活動内容 | 詳細 |
|---|---|
| 都市計画決定に向けた都市計画案の検討 | 道路の配置や建築計画など都市計画案の立案・検討 |
| 各種調査 | 測量調査、権利関係等の調査 |
| 定款の検討 | 再開発組合の運営ルールや参加組合員を記載する定款の立案・検討 |
| 事業計画案の検討 | 事業の区域や建築計画の概要、資金計画などの立案・検討 |
| 関係機関との協議 | 都市計画や組合設立にかかる法手続き、補助手続きなどについての行政機関との協議、事業に参加予定の事業者等との協議など |
| 資金調達等 | 事業協力者の募集、補助金、事業協力者資金立替金の調達など |
| 権利者等の合意形成 | 地権者等との面談 |
準備組合は、施行予定地区内の地権者等に準備組合への加入を呼びかけ、地権者数および面積でおおむね80%(法律上は3分の2以上)の同意を得ることを目指します。
都市計画が決定する
準備組合で検討された計画を踏まえ、地方公共団体が都市計画を決定します。この時点で、建物や土地の譲渡に制限がかかります。
都市計画決定後は、事業の主体者となる再開発組合設立に向け、組合規約等、事業計画を作成します。再開発区域に住んでいる人たちの意向を確認したり、事業スケジュールを組んだりします。
再開発組合の設立が認可される
都道府県の知事に対して、再開発組合の設立認可を申請します。
組合設立の申請は、準備組合から選出された5名以上の設立発起人が行います。
設立発起人は、地権者の3分の2以上の同意、定款、事業計画書、公共施設管理者の同意などをとりまとめて都道府県へ申請します。
認可が下りて組合が設立されたら、土地や建物の評価額等が確定したり、権利変換計画を提示したりします。建築などの行為がより制限され、権利変換に関わる土地や建物の売却等について制限がかかります。
権利変換計画が認可される
都道府県の知事に対して、権利変換計画の認可申請をします。
認可が下りたら、具体的には以下が行われます。
- 補償金等の支払いがされる
再開発地域に居住している人等に対して、補償金の支払いがされます。 - 土地建物の明け渡しをする
補償金を受け取ったら、土地建物を明け渡して仮住居もしくは仮店舗に移転します。既存の建物は除却され、土地は整地されます。
工事がスタートする
土地建物の明け渡しが完了したら、工事がスタートします。
新たにできる再開発ビルの管理運営計画が確定し、ビルに入るテナントが決められます。
工事が完了する
工事が完了したら、新しくできた施設建物の登記申請をします。
再開発組合を解散する
工事が完了したら、再開発組合の解散認可手続きを経て、解散します。
居住場所等が再開発の対象になったら弁護士に相談・依頼を
居住場所等が再開発の対象になったら、弁護士に相談・依頼をおすすめします。
補償金の支払いがいつされるのか、建物や土地の明け渡しのタイミングはいつなのか、再開発がどのような流れで行われるかわからないと思います。
不動産案件を多数手掛けている弁護士であれば、わかりやすく説明ができ、注意すべき点をアドバイスできます。
補償金や権利変換について納得できない場合、弁護士に依頼をすれば代理人として交渉ができます。不満を抱えたまま進めていくのではなく、納得できる補償金が得られるようにサポートをしてもらいましょう。
まとめ
居住等している地域が再開発されるのは、人生でそんなに起こることではありません。初めてのことばかりで戸惑いも多いことでしょう。すべて一人で進めようとはせず、不動産案件を多数手掛けている弁護士に、ぜひ相談をしてください。
ネクスパート法律事務所には、不動産案件を得意とする弁護士が在籍しています。
再開発地域に住んでいて、自分が何をすべきかわからない場合は、ぜひ一度ご相談ください。[cite: 1]