痴漢冤罪を回避するためにすべきこと・すべきでないこと

痴漢冤罪を疑われたとき、どうすればよいのでしょうか。

本コラムでは、痴漢の冤罪を回避するためにすべきこと・してはいけないことを解説します。

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痴漢冤罪を疑われたときにしてはいけないこと

電車などで痴漢をしてもいないのに痴漢を疑われたとき、してはいけないことがあります。以下、理由とあわせて説明します。

逃げる

「痴漢を疑われたら逃げるしかない」といった俗説がありますが、痴漢を疑われて逃げてはいけません。逃げると次のリスクが生じます。

後日逮捕される可能性が高まる

1つ目は、後日逮捕される可能性が高まることです。

今や駅には多数の防犯カメラが設置されています。警察が防犯カメラの記録やI Cカードの利用履歴をたどれば個人の特定は可能です。

逃げたことにより、逃亡・証拠隠滅のおそれがあるとみなされる可能性があります。罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があり、かつ逃亡・証拠隠滅のおそれもあると判断されれば、後日逮捕の可能性は高まります。

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刑事裁判で不利になる

逃げることで生じる2つ目のリスクは、刑事裁判で不利になる点です。

痴漢事件の刑事裁判では、有力な証拠が被害者の証言のみであることは珍しくありません。そうしたケースでは、検察官は情況証拠も使って犯罪を立証しようとします。

現場から逃げれば、裁判官は被告人が痴漢をし、捕まりたくないが故に逃げたと推認でき、逃げたことが情況証拠になるおそれがあります。

他の罪に問われる可能性も

3つ目のリスクは、逃げる際に他の罪を犯してしまうことです。

例えば、痴漢を疑われてホームから線路に飛び降りて逃走したとします。鉄道営業法37条は鉄道地内にみだりに立ち入ることを禁止しており、違反した場合は1万円未満の科料に処すと規定しています。

さらに、線路に飛び降りたことでダイヤが乱れ鉄道の運行に支障をきたせば、損害賠償など民事上の責任も問われる可能性があります。

謝罪する

痴漢をしてもいないのに疑われたとき、相手に謝罪してはいけません。

突然の出来事で反射的に「すみません」と口にしたり、騒ぎを収めようととりあえず「すみません」と言ったりすれば、後の刑事裁判で不利になります。

犯罪を立証しようとする検察官は、「痴漢をしたから謝ったのではないか」と追及するでしょう。騒ぎを収めるための謝罪はかえって自分を不利にするだけで、痴漢をしていないときはきっぱりと「私はやっていません」と言いましょう。

相手の女性の服に触れる

痴漢を疑われた際、相手と押し問答になることも想定されます。このような場合でも、相手の服に触れてはいけません。

痴漢事件では、被疑者が被害者に触れたかどうかを判断するため、捜査機関が繊維鑑定を行うことがあります。繊維鑑定とは、被疑者の手から繊維片を採取し、被害者が着ていた服の繊維と照合することです。

鑑定結果によっては、刑事裁判で証拠として採用される可能性があります。

警察に個人情報を隠す

痴漢を疑われると、駅員に駅の事務室に連れて行かれる可能性が高いです。駅員は警察に通報し、すぐに警察官が駆けつけるでしょう。

その際、警察官から住所や氏名など個人情報を聞かれた場合、個人情報を隠してはいけません。「何も悪いことをしていないのだから、教える必要はない」と個人情報を隠していると、逮捕される可能性が上がります。

警察官からすれば、当該人物の名前、住所、連絡先がわからないと、解放した場合に足どりをつかめなくなるおそれがあります。逃亡のおそれがあるとみなされると、逮捕の可能性は高くなります。

供述調書にサインする

駅事務室に駆けつけた警察官は、被疑者を警察署に連行する可能性があります。警察署では取調べが行われ、警察官は供述調書を作成して調書にサインするよう求めてきます。

身に覚えのない痴漢の疑いで取調べを受けている場合、弁護士と相談するまでは供述調書にサインしてはいけません。

一度供述調書にサインすると、供述調書は刑事裁判で証拠として採用されます。もし、痴漢をしていないのに痴漢行為を認める内容の供述調書にサインすれば、刑事裁判で無罪を勝ち取るのは困難になります。

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痴漢冤罪を疑われたときにすべきこと

それでは、痴漢の冤罪を疑われたときは、どうすればよいのでしょうか。以下、対処法を説明します。

すぐに弁護士を呼ぶ

痴漢の冤罪を回避するためには、早急に弁護士から刑事弁護を受けることが重要です。そのためには、痴漢を疑われた際にすぐに弁護士を呼ぶ必要があります。

逮捕された後は携帯電話を使えなくなるため、携帯電話を使えるうちに自ら弁護士を呼ぶのが得策です。

前もって痴漢の弁護を依頼できる法律事務所を知っているときはそこに連絡し、知らない場合はインターネットで探します。普段、混雑した電車で通勤・通学している人は、万が一に備えて事前に相談先を登録しておくとよいでしょう。

家族に電話する

携帯電話を使えるうちに、家族に連絡することも重要です。自分で弁護士を呼べない状況にあるときなどは、家族に電話して以下のことを伝えます。

弁護士への依頼を頼む

自分で弁護士を呼べない場合は、家族に弁護士への依頼をお願いしましょう。身に覚えのない痴漢の疑いをかけられていることを説明し、早急に弁護士の手配を求めます。

駅名を伝える

家族に電話するときは、自分がどの駅にいるか駅名を伝えることも重要です。警察署まで連行されることになれば、行き先は当該駅を管轄する警察署です。

駅名がわからなければ、家族から依頼を受けた弁護士は沿線の警察署をしらみつぶしにあたっていかなければなりません。警察署を特定するのに時間を要する分、接見が遅れる可能性があります。

職場に欠勤の連絡をする

あわせて、職場への欠勤連絡も忘れずに行いましょう。逮捕されると電話を使えなくなるため、無断欠勤扱いになるおそれがあります。

逮捕されなくても、警察から取調べなどを受ければ定時に出勤することは難しく、電話を使えるうちに欠勤の連絡をしておきましょう。

 

痴漢冤罪を疑われないためにできること

最後に、痴漢を疑われないために、日ごろからできることを説明します。

できるだけ満員電車に乗らない

満員電車では、どうしても体と体が触れてしまうリスクがあり、痴漢と間違われる可能性が高い環境です。できるだけ満員電車を避けることで、痴漢の冤罪に遭うリスクを下げられます。

両手を頭の上にあげる

どうしても満員電車や混雑した電車に乗らざるを得ないときは、つり革を両手でつかむなど、両手を頭の上にあげるようにしましょう。これだけでも痴漢と間違われるリスクを減らせます。

比較的女性の少ない場所に立つ

電車内で女性が比較的少ない場所に立つことも重要です。女性の近くに立っていると痴漢に間違われやすいだけでなく、電車が揺れて手が相手の体のどこかに触れてしまうリスクもあります。

まとめ

いわれのない痴漢の嫌疑をかけられたときは、早急に弁護士を呼ぶことが肝要です。

現場から逃げると後日逮捕される可能性が上がるだけでなく、刑事裁判でも不利になります。相手や駅員に痴漢をしていないことをはっきりと主張しつつ、すぐに弁護士を呼びましょう。自分で呼べないときは、電話を使えるうちに家族に連絡して弁護士への依頼を頼みます。

身に覚えのない痴漢の疑いをかけられ、冤罪を回避したい方は、ネクスパート法律事務所にご相談ください。

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