配偶者から突然離婚を切り出されたら、慌てふためく人がほとんどでしょう。

この記事では、離婚をしたくない、応じられない場合の対処法やNG行動について解説します。

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突然離婚を切り出された場合の対処法は?

配偶者から突然離婚を切り出されたらパニック状態になると思いますが、離婚に応じられない場合、次にあげることを守り適切に対応をしてください。

感情的な対応をせず、冷静になるまで話し合いを避ける

決して感情的にならず、冷静になるまで離婚の話し合いは避けましょう。

「少し考えさせてほしい」、「気持ちが落ち着くまで時間が欲しい」など、相手に話し合いをするまで猶予を与えてほしいとお願いしましょう。

売り言葉に買い言葉で、「離婚してやる!」といった発言は絶対にやめましょう。

なぜ離婚をしたいのか、相手の話を聞く

気持ちが落ち着いてきたら、なぜ離婚をしたいのか相手の話を冷静に聞きましょう。

相手があなたに対して不満を述べてきた場合、言い分に納得ができるなら素直に認めて謝罪をおすすめします。

例えば、あなたが無意識のうちに相手を傷つけるような言葉を言っていたならモラハラに当たる可能性があります。離婚をしたくないなら、これまでの行動を反省し、今後どのように改善していくか、夫婦関係を修復するための方法を提案しましょう。

なぜ離婚したいのか、相手の言い分が曖昧で不倫を疑うような場合には、証拠を集めることも検討しましょう。不倫(不貞行為)は裁判上の離婚原因となる有責な行為です。有責配偶者からの離婚請求は基本的に認められないため、あなたが離婚を望まないなら応じる必要はありません。

自分はどうしたいのか、考えをまとめる

相手から離婚したい理由を聞いたら、自分がどうしたいのか考えをまとめましょう。

離婚を絶対にしたくないなら相手を説得しなければなりませんが、相手も覚悟の上で話を切り出したと思いますので容易ではありません。

夫婦関係を改善するためにできることは何か、具体的に箇条書きで書き出し、ノートにまとめましょう。

相手に不倫の疑いがあるけれど認めないなら、証拠をどのように手に入れるか考えましょう。その場合、不倫が事実でも離婚はしたくないのか、不倫が事実だったら離婚に応じるのか、さまざまなケースで自分の考えをまとめましょう。

相手と話し合いをする

自分の考えがまとまったら、再度相手と話し合いをしましょう。離婚はしたくないと強い決意があるならその理由を述べて、夫婦関係改善のために考えている具体的な方法を提案してください。

相手の不倫の証拠が手に入った場合、相手に真偽を問いただしてもいいかもしれません。その上であなたは不倫が事実でも婚姻生活を続ける意思があるのか、条件次第で離婚に応じるのか、自分の気持ちを伝えなければなりませんが、その場で結論は出せないと思うので考える時間を作りましょう。

話し合いがまとまらなければ調停を検討する

相手と話し合いを続けてもまとまらなければ、離婚調停の申し立てを検討しましょう。

離婚調停は調停委員が間に入って話し合いを進めていきますが、離婚したくない気持ち、離婚しないほうがよい理由、夫婦関係を修復するための具体的な方法を調停委員に訴えます。調停委員を味方につければ、調停を有利に進めていける可能性が高まります。

あなたが離婚を拒否する以上、調停で離婚は成立しませんが、相手が離婚裁判を起こす可能性は高いです。あなたに法定離婚事由があって相手が離婚を望んでいる場合、裁判になると離婚が認められてしまうかもしれません。こうしたことを鑑みて、調停で決着をつけるべきか否か判断したほうがよいです。

逆に相手に不倫の疑いがあるなど法定離婚事由がある場合は、相手が離婚裁判を起こしても離婚は認められません。この場合は不倫の証拠の有無が重要となりますので準備をしておきましょう。

離婚届不受理の申出をする

相手が勝手に離婚届を出さないように、離婚届の不受理申出をしましょう。

当事者同士が合意しなければ協議離婚は無効ですが、離婚届を受理する役所は、当事者が合意しているかどうかまで確認をしません。

役所が不備なく署名押印された離婚届を受理すると、形式上、離婚は成立してしまいます。戸籍に離婚の事実が記載されると、判決または審判によらなければ戸籍の訂正ができません。

そのような事態を避けるために離婚届不受理の申出を行いましょう。離婚届不受理は、一度行えば申出人が取り下げない限り無期限で有効です。手数料はかかりませんので念のため行っておきましょう。

離婚届不受理届については、「離婚不受理届をすべき3つのケースと必要書類を解説」をご参照ください。

離婚を切り出された場合のNG行動は?

離婚を切り出された場合の4つのNG行動について解説します。難しいかもしれませんが、自分を守るために実行してください。

感情的になり相手を責めたり脅したりする

離婚を切り出されて頭に血が上らない人はいませんが、感情的になって相手を責めたり「離婚するならどうなっても知らないぞ」など脅したりするのは絶対にやめましょう。

そのような行動をとると、修復の可能性は限りなくゼロになりますし、場合によっては犯罪行為とみなされるかもしれません。

相手が離婚を考えるのは、あなたにもそれなりに原因がある可能性はあります。腹が立つとは思いますが、謙虚な気持ちで自分の行いを振り返りましょう。

子どもを巻き込む

離婚を阻止するために子どもを利用し、巻き込むのは絶対にやめましょう。

ただでさえ子どもは父親と母親の間に流れる険悪な雰囲気を敏感に感じ取ります。父親と母親の不和、離婚が子どもに与える影響は大きいといわれていますので、できるだけ子どもに影響が出ないように配慮しなければいけません。

一人で悩みを抱え込む

相手に離婚を切り出されて、一人で悩みを抱え込むのはやめましょう。

一人で考え込んでも解決できない問題はたくさんあります。親族や友人に相談をすれば、自分では思いつかなかったことを指摘してくれるかもしれません。

離婚を切り出されたなんて恥ずかしくて誰にも言えない…という人は、離婚問題に特化している弁護士に相談するのも一つの方法です。特に相手に不倫が疑われる場合は、早い段階で弁護士に相談したほうがよいです。

相手に言われるまま別居に応じる

相手に言われるまま別居に応じるのはやめましょう。

別居して物理的に離れてしまうと、夫婦で話し合う機会がなくなってしまいます。あなた自身に問題があった場合、反省して改善しようにもその姿を見せられない状況となります。

離婚をしたくないなら、別居は避けましょう。冷却期間を置くために短期間離れるのは仕方がないですが、別居が長期間(一般的に5年程度)にわたると離婚が成立しやすくなるので注意しましょう。

配偶者から一方的に離婚を切り出されたら弁護士に相談を

配偶者から一方的に離婚を切り出されたら、離婚問題を多数扱っている弁護士に相談をしましょう。

なぜ離婚を切り出されたのか分からない場合、第三者に相談すれば思いもよらなかったことを指摘してもらえるかもしれません。そこから解決策が導き出せる可能性があります。相手に不倫の疑いがある場合は、証拠集めの方法などアドバイスが得られます。

弁護士は、数ある士業の中で唯一代理人として交渉ができます。離婚は感情的になって当事者同士の話し合いがうまくいかないケースが多いです。弁護士が代理人となって相手と話をすれば、離婚を切り出した理由を正直に話してくれるかもしれません。

まとめ

結婚生活に満足していたにもかかわらず、急に離婚を切り出されたら戸惑ってしまいます。相手のことを想って結婚生活を送ってきたのに、あまりにひどい仕打ちだ…と腹が立って仕方がないでしょう。ただ、離婚を切り出すのはかなり勇気がいることなので、相手がそういう考えに至った気持ちに寄り添うのも大切です。

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どうしてもご来所いただくことが難しい方については、オンラインで法律相談いただける場合もありますので、一人で悩みを抱えず一度ご相談ください。