不貞行為を認めない場合どうなる?確認すべき3つのチェックリスト

  • 最終更新日: 2024.05.28

不貞行為を疑われている場合に、すぐに不貞行為の事実を認めるべき?と悩みを抱えている方もいらっしゃるでしょう。

不貞行為の成立を否定する理由があなたにもあるのではないでしょうか?
仮に、あなたに不貞行為の成立を否定する理由があったとしても、あなたが不貞行為を認めたことで慰謝料請求されてしまうことも考えられます。

この記事では、不貞行為を認めない根拠となる3つの理由や慰謝料請求されたらやってはいけない行動について解説しています。ぜひ参考にしてください。

不貞行為を認めない場合でも慰謝料請求は可能

不貞行為を認めない場合でも慰謝料請求は可能です。

あなたが不貞行為を認めない場合、慰謝料を請求する側不貞行為の事実を立証する必要があります。

裁判では、証拠が重要になります。そして、交渉段階においても証拠は極めて重要な役割を果たします。

したがって、相手側に不貞行為の事実を立証できる十分な証拠がある場合には慰謝料請求をしてくる可能が高いと考えられます。

不貞行為を認めなくてもよい?それとも認めるべき?

不貞行為を認めなくてもよいのか?それとも認めるべきか迷っている方も多いでしょう。

不貞行為の証拠がある場合には認めた方がよいでしょう

以下、その理由について詳しく見ていきましょう。

不貞行為の証拠がある場合には認めるべき

不貞行為の証拠がある場合には認めるべきでしょう

不貞行為の証拠がある場合には、あなたが不貞行為の事実を認めなくても、不貞行為の事実は立証されてしまいます。したがって、不貞行為に基づく慰謝料請求が認められる可能性が高くなります。

不貞行為の事実があるにも関わらず不貞行為の事実を否定した場合には、その態様の悪質性から、慰謝料の増額事由になるおそれもあります。

ですから、不貞行為の証拠がある場合には認めた方がよいでしょう。

不貞行為の証拠があるかどうか不明なときは慎重な判断が必要

不貞行為の証拠があるかどうか不明なときは慎重な判断が必要になります。

不貞行為の証拠があると思って認めたのに、実際には証拠が全くなかったといったケースも考えられるでしょう。

不貞行為の証拠について、相手に開示を求めるのも一つの手段です。

しかし、証拠を開示するか否かは相手の判断に委ねられるので、裁判までは証拠を開示しないことも考えられます。

相手に弁護士が就いている場合には、証拠の開示のタイミングについても戦略を立てていることが考えられます。

したがって、不貞行為を認めないことによる慰謝料増額のリスクを考慮しつつ、不貞行為を認めるか否か、認めるタイミングについては慎重に判断する必要があるでしょう。

あなたが不貞行為を認めない理由に根拠はあるかどうかの3つのチェックリスト

そもそもあなたが不貞行為を認めない理由はなんでしょう?

あなたが不貞行為を認めない理由に根拠がある場合には、不貞行為の慰謝料請求を退けられるかもしれません。

不貞行為の慰謝料請求が認められないケースには、次の3つがあります。

  • そもそも肉体関係がない
  • 夫婦関係が既に破綻していた
  • 相手が既婚者だと知らなかった

以下、詳しく見ていきましょう。

そもそも肉体関係がない

そもそも肉体関係がないケースです。

不貞行為とは、配偶者のある者が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶことです。性的関係には、性交渉そのものだけでなく、性交類似行為も含まれますが、例えば、キスをしただけや手を繋いだだけでは不貞行為に該当しないでしょう。

したがって、そもそも不倫相手との肉体関係が全くないケースでは、不貞行為の慰謝料請求が認められません。

夫婦関係が既に破綻していた

夫婦関係が既に破綻していたケースです。

不貞行為の慰謝料請求が認められるのは、平穏な婚姻生活を送る権利を侵害したことにあります。

したがって、例えば、長期間別居しているといった事情がある場合には、不貞行為以前から夫婦関係が既に破綻していたと考えられることから、保護する権利がないとして、不法行為の成立が否定される場合もあるでしょう。

したがって、夫婦関係が既に破綻していたケースでは、不貞行為の慰謝料請求が認められません。

相手が既婚者だと知らなかった

相手が既婚者だと知らなかったケースです。

不貞行為の慰謝料請求ができるのは、不貞行為が民法上の不法行為に該当するからです。

不法行為が成立するためには、加害者の故意または過失が必要です。

不倫相手が既婚者であることを知らなかった場合には、故意がありませんから、不法行為が成立しません。

したがって、不倫相手が既婚者であることを知らなかったケースでは、不貞行為の慰謝料請求が認められません。

しかし、あなたの不注意で既婚者であることを知らなかった場合、つまり交際中の言動や態度により普通の人なら気付くような場合には、あなたに過失があったとして、不法行為が成立するので注意しましょう。

不貞行為を認めない場合に不貞行為の証拠となるもの

不貞行為を認めない場合に不貞行為の証拠となるものには、次のようなものが挙げられます。

  • ラブホテルや不倫相手の自宅に出入りしている写真や動画
  • メールやLINEでのやり取りの履歴
  • ドライブレコーダーの会話記録
  • ラブホテルに宿泊した際の領収書やクレジットカードの明細
  • 片方の不貞行為を認める発言
  • 探偵の調査報告書

したがって、あなたが不貞行為を認めない場合であっても、相手にこれらの有力な証拠がある場合には慰謝料請求が認められる可能性が高いでしょう。

不貞行為を認めない場合にやってはいけない2つの行動

不貞行為を認めない場合にやってはいけない行動は、次の2つです。

  • 慰謝料請求を無視する
  • 嘘をつく

以下、詳しく見ていきましょう。

慰謝料請求を無視する

相手からの慰謝料請求を無視することはやめましょう

多くの場合、まずは内容証明郵便で慰謝料の請求がされることがほとんどです。

内容証明郵便を無視していると、裁判を起こされる可能性も考えられます。

ですから、不貞行為を認めるか否かにかかわらず、内容証明郵便を無視するメリットはありません。

相手から慰謝料請求されたら、まずは話し合いの場を設けることをおすすめします。

嘘をつく

嘘をつくことはやめましょう

不貞行為の事実を認めないこと、つまり黙秘をすることと嘘をつくことは異なります

不貞行為の事実を自白するか否かは、慎重な判断が必要になりますが、噓をつくことはおすすめしません。

不貞行為を認めるべきか迷っている場合には弁護士への相談がおすすめ

不貞行為を認めるべきか迷っている場合には弁護士への相談がおすすめです。

あなたが不貞行為を認めない場合、相手は弁護士を立てて、あらゆる証拠や戦略を持ってあなたに対して慰謝料請求してくることが考えられます。

不貞行為を認めるべきか否かについては、専門的な判断と交渉のノウハウが必要になります。

あなたが安易に不貞行為を認めたり、逆に頑なに否定の態度をとり続けたりすることで、交渉があなたに不利な方向に進むことが考えられます。

あなた一人で交渉を進めることは、大きな負担にもなるでしょう。

したがって、不貞行為を認めるべきか迷っている場合には、弁護士への相談を検討しましょう。

まとめ

不貞行為を認めるべきか否かの判断は、相手の証拠やあなたの主張を考慮したうえで、慎重に判断する必要があります。

あなた一人で判断するのに不安がある場合は、ぜひ弁護士に相談してください。

ネクスパート法律事務所では、不貞問題に強い弁護士が在籍しています。仕事が忙しくて相談に行けない人や遠方にお住まいの方のためにオンライン法律相談サービスも実施しています。初回の相談は30分無料ですので、ぜひ一度ご相談ください。

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