あなたは今、自分の不貞行為が発覚したことで、「離婚を切り出された!」もしくは、「離婚を切り出されるかもしれない!」と焦り、動揺していることと思います。
不倫相手とはあくまでも遊びであり、離婚はしたくないと考える方も多いでしょう。
離婚を切り出されたからといって、必ずしも離婚に応じなければいけないわけではありません。ですが、不貞行為が発覚した以上、夫婦関係の修復をしていくことは簡単ではありません。
あなたが「離婚はしたくない!」と考えているのであれば、それ相応の努力が必要です。
この記事では、離婚したくない場合にすべき行動や離婚を切り出された場合の対処法について解説しています。
ぜひ、参考にしてください。
目次
自分の不貞が原因で離婚を切り出されたら、離婚に応じなければダメ?
自分の不貞行為が発覚したことが原因で、配偶者から離婚を切り出された場合、必ずしも離婚に応じなければいけないわけではありません。
基本的に、離婚は、夫婦の合意がなければ成立しません。
あなたが離婚したくないと考えているのであれば、離婚には応じずに、とにかく誠心誠意謝罪し、夫婦関係を修復したいことを配偶者に伝えましょう。
離婚には、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3種類があります。調停離婚・裁判離婚は、裁判所を利用する手続きです。
以下、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
協議・調停では合意しなければ離婚は成立しない
協議離婚や調停離婚の場合は、あなたの合意がなければ、離婚は成立しません。
協議離婚や調停離婚は、あくまで話し合いで離婚するかしないかを決めることになりますから、あなたに離婚に応じる義務はありません。
裁判離婚にならないためにも、協議離婚や調停離婚での解決を目指しましょう。
裁判ではあなたが拒否しても離婚が成立する可能性がある
裁判離婚の場合は、あなたが拒否しても、離婚が成立する可能性があります。
民法には、裁判上の離婚事由が規定されています(民法770条)。裁判上の離婚事由のひとつとして、不貞行為をしたことが規定されています。
(裁判上の離婚)
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
参照:民法 | e-Gov法令検索
したがって、話し合いで解決できず、裁判離婚に至った場合には、あなたが離婚に合意していなくても、裁判で離婚が成立する可能性があるでしょう。
証拠がない場合、不貞行為を認めない方がよい?
配偶者から離婚を切り出されているけれど、決定的な不貞行為の証拠がない場合もあるでしょう。単に、あなたの日ごろの怪しい行動から、配偶者が不倫を疑って、離婚を切り出してくることも少なくありません。
この場合、不貞行為を認めるべきか認めない方がよいかは、一概には言えません。
話し合いで離婚をしない方向に進めるのであれば、今後の夫婦生活を考えると、不貞行為を全て認めて、真摯に謝罪し、修復の道を進むのがよいでしょう。
しかし、話し合いがまとまらず、裁判離婚に至った場合には、あなたが不貞行為を認めたことが、裁判で不利になる場合があります。裁判離婚の場合には、離婚原因となる不貞行為の証拠が必要になるため、十分な証拠がなければ、裁判での離婚は認められません。
ですが、例えば、あなたが配偶者との離婚の話し合いの際に、不貞行為を認め、謝罪する旨の文書を作成した場合には、それが証拠として提出される場合があります。この場合、あなたが不貞行為を認めたことが、裁判で不利に働くでしょう。
したがって、証拠がない場合に、不貞行為を認めるべきか、認めない方がよいかは、話し合いで離婚せずに済みそうか、裁判離婚になりそうかといったあらゆる事情を考慮して、判断する必要があるでしょう。
自分の不貞が発覚!離婚したくない場合にすべき3つの行動
不貞行為をしてしまった側のあなたは、夫婦の関係修復に向けて、配偶者に真摯に向き合う必要があります。あなたの態度次第では、配偶者のこれからの夫婦生活に対する考え方が変化する可能性もあるでしょう。
離婚したくない場合にすべき行動は、次の3つです。
- 配偶者に謝罪する
- 不倫相手との関係を断つ
- 夫婦関係の改善に努める
以下、詳しく見ていきましょう。
配偶者に謝罪する
1つ目は、配偶者に謝罪することです。
何よりも、誠心誠意謝罪することが大切でしょう。
不貞行為をしてしまった事実は変えられませんから、しっかりと反省していること、今後夫婦として一緒に歩んでいきたいと考えていることを配偶者に伝えましょう。
あなたの真剣な姿勢が、配偶者の気持ちを変えるかもしれません。
不倫相手との関係を断つ
2つ目は、不倫相手との関係を断つことです。
離婚せずに今後も夫婦生活を継続したいと考えているのであれば、不倫相手との関係を断つことは当然と言えるでしょう。
しかし、今後のトラブルを避けるためにも、一方的に連絡を絶ったり、無視したりすることはやめましょう。
不倫相手にも、関係を清算したいことをきちんと伝えましょう。
夫婦関係の改善に努める
3つ目は、夫婦関係の改善に努めることです。
不貞行為が発覚したことで、夫婦関係が悪化することは避けられません。
夫婦関係の改善は、あなたひとりではできません。夫婦ふたりで修復していく必要があります。
ですから、夫婦の時間を以前よりも多く取るといったように、時間をかけて夫婦関係の改善に努めることが大切でしょう。
自分の不貞が原因で離婚を切り出された場合には、冷静な話し合いを!
配偶者から離婚を切り出された場合には、まずは冷静な話し合いをしましょう。
調停や裁判になってしまうと、どうしても決着をつけたくなる傾向があります。
ですから、なるべく夫婦の話し合いで、離婚をしない方向での解決を目指しましょう。
相手が離婚したい理由を聞く
相手が離婚したい理由を聞きましょう。
もちろん不貞行為が理由であることは間違いないでしょう。
しかし、それ以外にも離婚したいと考える理由があるかもしれません。理由次第では、あなたが改善できる余地が残されている場合もあるでしょう。
まずはしっかりと相手が離婚したい理由に向き合ってみましょう。
自分が離婚したくない理由を伝える
自分が離婚したくない理由を伝えましょう。
あなたが、今の配偶者と離婚したくない理由は何でしょう?
経済的な理由や世間体、子どもの将来といったこともあるでしょう。
ですが、何よりも今の配偶者のことを愛しているからという方も多くいるでしょう。
あなたが離婚したくない理由を、きちんと配偶者に伝えましょう。
子どもの今後について話し合う
子どもの今後について話し合いましょう。
あなたに子どもがいる場合には、離婚するかしないかは、子どもに大きな影響を与えるでしょう。
離婚するしないにかかわらず、子どもの今後については、夫婦でしっかりと話し合う必要があります。
話し合いによっては、子どもにとって離婚しない選択がよいのではないかといった結論に至る可能性もあるでしょう。
相手が弁護士をつけてきた場合は弁護士への依頼を検討しましょう
話し合いが進展しない場合には、離婚問題に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は法律の専門家であり、交渉のプロです。
夫婦で折り合いがつかない条件を弁護士がくみ取り、納得のいく条件を提案できるでしょう。
弁護士に依頼することで、あなたに不利にならないような解決を目指してくれるでしょう。
まとめ
離婚したくない場合にすべき行動や離婚を切り出された場合の対処法をご紹介しました。
不貞行為が原因で離婚を切り出されている以上、離婚しないという結論に至るのは厳しい状況ではありますが、話し合いをする余地はあるでしょう。
何よりも配偶者の気持ちに寄り添うことが大切です。
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