この記事では、借地上にある建物の建て替えは拒否できるかどうか、貸主のとるべき行動について解説します。
借地上にある建物の建て替えは拒否できる?
貸主が、借主から借地上にある建物の建て替えを求められた場合、両者の間で締結した契約内容によって対応が異なります。
増改築禁止特約を締結している場合
増改築禁止特約を締結している場合、借主からの建て替えの要求は拒否できます。
貸主が建て替えの承諾をしていないにもかかわらず、借主が建て替えをした場合、契約解除の対象になります。
増改築禁止特約を締結していない場合
増改築禁止特約を締結していない場合、借主は貸主の承諾を得なくても建て替えが可能です。ただし、貸主は立て替えに対して異議を述べられます。
契約書を取り交わしていない場合
契約書を取り交わしていない場合、増改築禁止特約を締結していない場合と同様に借主は貸主の承諾を得なくても建て替えが可能です。
ただし、貸主は、立て替えに対して異議を述べられます。
建て替え拒否をした場合に注意すべき点は?
貸主が借地上の建物の建て替えを拒否した場合、借主が借地非訟事件を申し立てる可能性があります。
借地非訟事件とは、土地の借主と貸主の間で、増改築や借地権の譲渡などについて話し合いがまとまらない場合、裁判所の許可を得て問題を解決する手続きです。
その際に注意すべき点が何点かあります。
裁判所の手続きに対応しなければならない
借主が、借地非訟事件を申し立てた場合、裁判所での手続きに対応しなければいけません。例えば、なぜ建て替えを拒否するのかなど、具体的な理由の説明が求められます。そのために時間と手間を割かなければいけません。
建て替えが認めらないケースは少ない
借地非訟事件では、特別な事情がない限りは立て替えを認めないケースが少ないです。
借主にとっては、借地非訟事件を申立てれば、立て替えの目的が達成できる可能性が高いといえます。
建て替えが認められない可能性があるのは、主に以下のケースです。
- 契約時の目的と異なる建物の建て替えを求めた場合
- 近い将来に建物が朽廃に至ると判断した場合
- 契約残存期間が1年を切っている場合
納得できる承諾料が得られない可能性がある
借地非訟事件では、納得できる承諾料が得られない可能性があります。
裁判所は建て替えを許可する代わりに、貸主への承諾料の支払いを命じるケースが多いです。裁判所が提示した承諾料が、貸主が考えていた金額より低い可能性があります。
承諾料の相場は、土地の価格の3%から5%程度です。ただし、建物の新築といえない程度の建て替えであれば承諾料が安くなる傾向があり土地の価格の2%程度です。
まとめ
貸主は、借主と締結している内容によって建て替えを拒否できます。
ただし、その場合、借主が借地非訟事件を申し立てる可能性がある点は頭の片隅に入れておいたほうがよいでしょう。
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