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口コミだけで評判の良い弁護士事務所と評価できる?弁護士の正しい選び方

インターネット上には、弁護士の口コミや評判をまとめたサイトやランキング形式で複数の法律事務所を比較したサイトが多く存在します。

評判の良い弁護士と出会いたいという思いから、これらのサイトを閲覧する方も多いでしょう。しかし、誤った情報に踊らされてしまうことも少なくありません。

このコラムでは、弁護士の評判や口コミの信憑性と弁護士の選び方について解説します。

目次

口コミ・評価が高い弁護士=評判の良い弁護士・弁護士事務所と評価できる?

インターネット上に掲載された口コミ・評価が高い弁護士は、実際に評判の良い弁護士・法律事務所と評価できるのでしょうか?

ネットの情報が全てではない

飲食店や美容室の利用時にネット上の口コミや評価を見て店を選ぶ人が多いように、一度も利用したことがないサービスの利用を検討する際には、第三者の評価を頼る方が多いでしょう。

利用者の口コミ投稿は信頼できる情報と考えがちですが、そこに書かれていることが全てではありません。口コミやレビューは、あくまでも匿名個人の主観的な感想や意見であり、正しい情報かどうかの真偽は不明です。

弁護士が提供する法的サービスは、各事件の性質やクライアント固有の事情によって異なるため(一つとして同じ事件はないため)、客観的評価になじまないものと考えられています。

特に、刑事事件では弁護士に依頼をした方が、自身のプライバシーにも関わる口コミを不特定多数の人がみる口コミサイト等に投稿することは珍しく、他のサービス業と比べて口コミの母数が少ないのも現実です。

また、弁護士は依頼者の弁護士をしますから、そこには必ず相手方がいます。相手方との交渉が難航した場合に、相手方から悪意のある口コミやレビューを書かれてしまうということもしばしばあります。

そのため、口コミやレビューにより第三者の主観的な評価や悪意のある投稿が公平かつ正確な情報であるかを判断することは難しいでしょう。

口コミや評価を妄信するのは避け、あくまで参考程度に留めましょう。

特定の弁護士・弁護士事務所との比較広告は禁止されている

弁護士の業務広告に関する規程により、弁護士は、特定の弁護士・法律事務所と比較する広告を出すことを禁じられています。

そもそも弁護士や法律事務所にランキングを付けるのは難しく、それを評価する客観的指標もありません。

ランキング形式で特定の弁護士・法律事務所と比較した評判を掲載している広告は、その情報の発信者が誰であるのかどのような根拠をもって優位性を示しているのかをしっかり確認しましょう。

口コミ・評価の内容の信憑性は自分で確認する必要がある

口コミで良い評価がついているお店に実際に行ってみると、評判と異なりがっかりした経験がある方もいらっしゃるでしょう。低評価のお店でも実際に行ってみると、とても良かったというケースもあります。

口コミ・評価の内容の信憑性は、実際に自分で確認してみなければ分かりません。

弁護士・弁護士事務所の評判や口コミの信憑性を確認する方法

弁護士・法律事務所の評判や口コミの信憑性を確認する方法を紹介します。

お客様の声・解決実績を確認する

法律事務所の中には、公式ホームページにお客様の声解決実績を掲載している事務所もあります。

弁護士の業務広告に関する規程により、弁護士は、事実に合致していない広告を出すことを禁じられているため、実際に受任していない事件の解決実績やお客様の声を掲載することはありません。

お客様の声や解決実績は、弁護士または法律事務所が今までに受任して処理してきた結果の集積であるため、口コミや評判をまとめたサイトより信憑性が高いといえるでしょう。

無料法律相談を活用する

法律事務所の中には、無料法律相談を実施している事務所もあります。

無料法律相談を活用して実際に弁護士に会い、ご自身の目と耳で信頼できる弁護士かどうかを判断しましょう。

複数の弁護士に相談して、「この人になら安心して任せられる」と思える弁護士を選ぶことをおすすめします。

弁護士選びは評判・口コミより実績・熱意・相性の確認が重要

弁護士には、家族や親しい友人にも相談しにくいプライベートな悩みを相談することになります。第三者の口コミや評判に頼らず、自分と相性が合って親身に対応してくれる弁護士を探しましょう。

弁護士を選ぶときのポイントを紹介します。

ご自身が解決したい問題(分野)の実績があるか

弁護士はあらゆる法律問題に対応できる専門家ですが、当然に、世の中に発生する全ての法律問題を処理した経験があるわけではありません。

弁護士には専門医制度のような専門認定制度がありません。弁護士の業務広告に関する規程により専門表示を差し控えることが望ましいとされているため、同規定を遵守して専門表示をしていませんが、弁護士にもそれぞれ得意としている分野があります。

離婚事件を中心的に取り扱う弁護士もいれば、刑事事件を積極的に取り扱い、経験が豊富で処理能力に長けている弁護士もいます。

弁護士を探す・選ぶ際には、ご自身が解決したい問題(分野)の経験や解決実績がある弁護士を選びましょう。

問題解決のために効果的なアプローチを積極的に検討してくれるか

同じ問題を相談しても、弁護士によって意見が異なることもあります。

法的な問題の解決方法は、通常、いくつかの選択肢があり、トラブルの相手方によっても今後の展開を正確に予測するのが難しい場合が多いからです。

複数の弁護士に相談して、それぞれ意見が異なる場合、どれが良いかを一般の方が判断するのは難しいでしょう。

多数意見を採るのも一つの手段ですが、複数の選択肢のメリット・デメリットを丁寧に説明して、問題解決のために効果的なアプローチを積極的に検討してくれる弁護士を選ぶのもおすすめです。

法的な問題の解決を目指すだけでなく、その後の生活を見据えた解決策を一緒に考えてくれる弁護士であれば、安心して任せられます。

ご自身にとって弁護士が話しやすい存在であるかどうか

弁護士は依頼人の権利と利益を守るために法的知識を駆使して闘います。

依頼者の利益を最大化するためには、弁護士と依頼者間でコミュニケーションが十分に取れていることが重要です。

特に、刑事事件では依頼者が弁護士に隠し事をしたり、嘘をついたりすると適切な弁護活動を行うことが困難となります。

そのため、刑事事件を依頼する弁護士を選ぶときは、自分に不利な事実も他人に知られたら恥ずかしいセンシティブな情報も全て打ち明けられる話しやすい存在かどうかが肝心です。

相性の良い弁護士であれば、アドバイスも聞き入れやすくなるでしょう。

事務スタッフが適切・丁寧に応対しているか

個々の弁護士によって違いはあれど、多くの弁護士は日常的に数十件の事件処理を同時並行しています。事務所に電話をしても、依頼者との打ち合わせや裁判所への出廷などで席を外していると、すぐに弁護士と話せないこともあります。

そのため、電話対応・弁護士への取り次ぎを担う事務スタッフと話す機会の方が多くなるのが通常です。弁護士とすぐ連絡が取れないときも、事務スタッフが適切かつ丁寧に対応してくれれば、不安も和らぐでしょう。

弁護士への相談・依頼を検討されている方の中には、「法律事務所は堅苦しい」「近寄りがたい」と先入観を持っておられる方も少なくありません。そのような気持ちを理解し、相談者や依頼者の立場に立って、親切・丁寧に対応してくれるかどうかを確認しましょう。

弁護士への報告を絶やさず、常に弁護士の指示・監督下で応対しているかどうかも重要なチェックポイントです。法律事務所へお問合せされる方の中には、「なんでこんな簡単なこと、すぐ答えてくれないのか。弁護士にイチイチ聞かなくても分かるだろう。」と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、事務スタッフは弁護士ではないので、弁護士の指示・監督から逸脱して法律事務を処理してはいけません。法的な判断を伴う事項について、事務スタッフが自ら判断して回答するような場合には、職員の教育が行き届いていない可能性がありますので注意しましょう。

口コミ・ランキングに惑わされず無料法律相談を活用して目と耳で弁護士を選ぼう!

弁護士には守秘義務が課されているため、人々は安心して、他人には言えない秘密を弁護士に打ち明けられます。それゆえに、外からは弁護士に依頼して得られるサポートがどんなものなのか、依頼を検討している弁護士の能力や実績を知る手立てが少ないのも事実です。

口コミや評価は、匿名個人の主観的な意見であるため、その投稿者と弁護士の相性が良くなくても、ご自身との相性が悪いとは限りません。良い評価がついていても、ご自身の求める結果が得られる確証もありません。

信頼できる弁護士に出会うためには、口コミ・評価やランキングサイトに惑わされず、実際に弁護士と会って話してみるのが肝心です。

刑事事件にお悩みの方は、ぜひ一度ネクスパート法律事務所の初回無料相談をご利用ください。まずはご相談いただくことが解決の第一歩です。

【この記事の監修者】

弁護士 寺垣 俊介(ネクスパート法律事務所)

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