夫婦間で離婚の話し合いが整わないときや、取り決めるべき事項が複雑多岐にわたる場合、後日紛争が起こる可能性がある場合などには、家庭裁判所に調停を申立てて合意の成立を目指す方法があります。
離婚調停(夫婦関係等調整調停)では、離婚そのものだけでなく、以下のような離婚に付随する問題について、調停委員会を介して当事者間で話し合えます。
- 親権者指定
- 養育費
- 面会交流
- 財産分与
- 慰謝料
- 年金分割
離婚調停を弁護士に依頼するメリット
離婚調停を弁護士に依頼するメリットは、主に以下のとおりです。
書類の作成・準備を任せられる
離婚調停では、申立書類以外にも様々な書類の提出が求められます。
例えば、調停期日の前にご自身の主張をまとめた書面(主張書面)や、財産分与の前提となる夫婦共有財産の一覧表や財産に関する書類の提出を求められる場面があります。
弁護士に依頼すれば、書類の作成や調停で話し合いを円滑に進めるための準備を一任できます。
調停に同席・代理人として出席してもらえる
弁護士を代理人にしている場合は、調停の席に弁護士が同席できます。
調停委員は、感情論よりも論理的な主張を重視する傾向があるため、ご自身の言い分を論理的に説明しなければいけません。相手方が、ご自身にとって不利な主張を行った場合、適切に反論できなければ相手の主張が通る可能性もあります。
このようなとき、弁護士が側にいてくれれば精神的に大きな支えになるでしょう。ご自身に誤解を招く言動があったときは適宜フォローしてくれ、調停委員からの提案もかみ砕いて説明してくれます。
弁護士がご自身の言い分を法的に適切な形で主張してくれるので、調停委員の理解も得られやすくなります。
やむを得ない事情で、ご本人が調停期日に出頭できない場合には、弁護士だけで出席することも可能です。
自分の言い分を論理的に説明してくれる
離婚調停では、当事者間の話し合いを仲介する調停委員に事案の内容やご自身の言い分をしっかり理解してもらうのが重要です。調停委員を味方につけられると、有利に進めやすくなるでしょう。
しかし、初めて会う調停委員にうまく意見や事実を伝えられず、慣れない調停の雰囲気や緊張に飲み込まれて不利な状況に陥ってしまう方も少なくありません。
弁護士に依頼すれば、法的な見解から論理的に調停委員を説得してくれます。審判・訴訟となった場合の見通しを踏まえ落としどころも見極めてもらえるので、早期に解決できることもあります。
調停が不成立となった場合も安心
調停が不成立となった場合、一般的には訴訟による解決を目指します。
訴訟手続きは、話し合いを前提とした調停手続きと異なり、裁判官に判断してもらう手続きです。訴訟手続きは法律に基づいて厳格に進められるため、ご自身での対応に困難を感じられる方が多くいらっしゃいます。
調停段階から弁護士に依頼していれば、これまでの経緯を説明する手間や時間を省けるので速やかに訴訟を提起でき、その後の手続きも代理してもらえるので安心です。
離婚調停を弁護士に依頼するタイミング|途中からでも依頼できる?
離婚調停を弁護士に依頼するタイミングは、いつが良いのでしょうか?
弁護士への依頼は早ければ早い方がよい
事情が許す限り、第一回調停期日に出席する前に弁護士に相談するのが理想的です。
すでに調停に進んでいる場合は、なるべく早い段階で弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
弁護士に相談して法的アドバイスを受けるだけで、より良い解決のためにご自身がとるべき対応を見いだせることもあります。
調停の途中からでも依頼できる
調停の途中でも、弁護士に依頼できます。
以下のような不安や悩みを抱えている方は、なるべく早く弁護士に相談しましょう。
- 一人で調停に挑むのが不安
- 相手方が自分に不利な主張ばかりしている
- 調停委員が相手方の肩を持っているように感じる
- 調停委員から納得のいかない提案を受けている
- 相手方に弁護士がついている
- 離婚条件としてどうしても譲れない部分がある
弁護士への相談・依頼時期が早ければ早いほど、弁護士による調停の進行の仕切り直しや舵取りがしやすくなります。
離婚調停について相談・依頼できる東京の法律事務所7つ
離婚調停について相談・依頼できる東京の法律事務所を7つご紹介します。
ネクスパート法律事務所
基本情報
当事務所の特徴
ネクスパート法律事務所の特徴は、以下のとおりです。
- 平日21時までの相談に対応
- 男性・女性弁護士の選択が可能
- 離婚後の経済的な生活を見据えた現実的な解決策を提案
- 弁護士費用のクレジットカード決済・分割払いが可能
- 全国10箇所に拠点あり|最寄りの事務所に相談可能
- 他士業・専門家との提携によるワンストップサービスを提供
※なお、本サイトはネクスパート法律事務所が監修をしています。
渋谷第一法律事務所
基本情報

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おすすめポイント
渋谷第一法律事務所をおすすめする理由は、以下のとおりです。
- 代表弁護士が直接対応
- 専門用語を多用しない分かりやすい説明
- LINEでの相談予約が可能
- 明確な料金体系
グラディアトル法律事務所
基本情報

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おすすめポイント
グラディアトル法律事務所をおすすめする理由は、以下のとおりです。
- 男女問題をめぐる慰謝料請求に注力している
- 経営者の離婚事案のノウハウが豊富
- 電話での相談が可能
- 東京と大阪に拠点がある
- 専門用語を多用しない分かりやすい説明
弁護士法人東京スタートアップ法律事務所
基本情報

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おすすめポイント
弁護士法人東京スタートアップ法律事務所をおすすめする理由は、以下のとおりです。
- 3,000件以上の男女問題に関する相談実績がある
- 全国12箇所に拠点あり|最寄りの事務所に相談可能
- 専門用語を多用しない分かりやすい説明
- 明確な料金体系
アイシア法律事務所
基本情報

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おすすめポイント
アイシア法律事務所をおすすめする理由は、以下のとおりです。
- 代表弁護士が国内有数の法律事務所で実績を積んでいる
- テレビ、ラジオ出演実績がある
- 専門用語を多用しない分かりやすい説明
- 明確な料金体系
弁護士法人鈴木総合法律事務所
基本情報

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おすすめポイント
弁護士法人鈴木総合法律事務所をおすすめする理由は、以下のとおりです。
- 迅速な対応、随時の報告が受けられる
- 専門用語を多用しない分かりやすい説明
- 相談受付は24時間対応
- 明確な料金体系
弁護士法人若井綜合法律事務所
基本情報

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おすすめポイント
弁護士法人若井綜合法律事務所をおすすめする理由は、以下のとおりです。
- 年間2000件以上の男女問題・男女トラブルの相談実績がある
- 出会い系・パパ活トラブルに関しても実績が豊富
- 専門用語を多用しない分かりやすい説明
- 相談受付は24時間対応
- 明確な料金体系
離婚調停を依頼する場合の弁護士費用の相場
離婚調停を弁護士に依頼した場合は、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?
弁護士費用の相場
一般的な離婚調停を依頼する場合の弁護士費用の相場は、以下のとおりです。
- 法律相談料(依頼前の相談):30分5,000円~1万円程度
- 着手金:20~40万円程度
- 成功報酬:離婚成立につき20~40万円+経済的利益の10~20%程度
- 日当:1日あたり3~5万円程度(事件が遠方の家庭裁判所に係属している場合など)
- 実費(申立費用、裁判所や相手方との通信費など)
初回法律相談を無料としている事務所もあります。
費用対効果の検証には無料相談の利用がおすすめ
弁護士に依頼すると、弁護士費用がかかります。
婚姻費用や離婚給付(養育費、財産分与、慰謝料など)を受け取る側であれば、相手方から支払われるお金の一部を弁護士費用に充てられるので、負担に感じるケースは少ないかもしれません。
他方、婚姻費用や離婚給付を支払う側の方は、弁護士の介入により相手方への支払額が抑えられても、弁護士費用の支払いを負担に感じやすい傾向があります。
弁護士に依頼する費用対効果は、それぞれが置かれている状況や事案によって異なります。
離婚調停は、調停委員が仲介するといえど当事者間の話し合いであるため、交渉の進め方によっては有利にも不利にもなります。自分で対応すれば弁護士費用を節約できますが、調停が相手方のペースで進んだり、調停委員から納得できない提案を受けたりするリスクも伴います。
弁護士に依頼することで、どのような費用対効果を得られるかは、無料相談を活用して検証されることをおすすめします。相談時に、依頼した場合のメリットや獲得し得る経済的利益、それに基づいた弁護士費用の見積もりが把握できれば、弁護士への依頼の是非も検討しやすくなるでしょう。
このコラムで紹介した法律事務所の多くは、初回無料相談を実施しています。費用面が心配な方も、無料相談を積極的に活用して、離婚問題に精通した弁護士に相談されることをおすすめします。

離婚調停を申立てたい方、離婚調停を申立てられた方は、以下Webフォームまたはお電話にてネクスパート法律事務所にお気軽にご相談ください。
【この記事の監修者】
弁護士 寺垣 俊介(ネクスパート法律事務所)