不貞行為を契機に同居の解消をして婚姻関係が破綻しているが、夫婦間のコミュニケーションの食い違いも考慮して慰謝料250万円を認めた事例

不二子と愛之助が遅くともH28年9月28日には不貞行為に及び、その後、不二子は子二人を連れて不二夫と別居することとなり、不二夫はこれらの結果、精神的苦痛を受けたとして、愛之助に対し、不法行為に基づき慰謝料等の支払いを求めた事案である。

愛之助は、SNSを通じて不二子と知り合い、その後居酒屋で会い、その際に不二子は愛之助に対し、不二夫との婚姻関係について相談し、その数日後より性交渉を伴う交際を開始し、継続したことが認められた。

不二子は不二夫との婚姻生活に対する不満や苦痛、慰問を拡大させたことが考えられるものの、愛之助との交際開始前において、婚姻関係解消に向けて具体的な行動を起こした形跡は見当たらず、婚姻関係が破綻していたとは認められず、愛之助が、不二子に対し、不二夫との同居の解消や離婚を繰り返し働きかけ、その一環として弁護士を紹介して不二子の離婚を支援したこと、不二子はこうした愛之助の働きかけを受けて離婚意思を固めて不二夫との同居を解消し、婚姻関係が破綻に至ったこと、現在も愛之助と不二子は交際を解消していないことが認められた。

本件不貞行為が婚姻関係のみならず、不二夫の家族生活に対しても多大な影響を与えていること、他方、不二夫らの婚姻関係の破綻については、不二夫らの夫婦関係におけるコミュニケーションの食い違いも無関係とはいえないことがうかがわれることなどの事情を総合し、慰謝料250万円、弁護士費用25万円の計275万円が相当とされた。

当事者の情報

不貞期間約半年
請求額550万円
認容額275万円
子供人数2人(12際、9歳)
婚姻関係破綻の有無破綻していたとは認められない

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